ウォールナットを逃がせ!!
ブロロロ……ッ!!
「ッ……コントロールが完全に戻った……?」
「ハッキングされてるってことはネットを介してる訳だから、先にネットに繋がる物を破壊した方がドローン を撃ち落とすより早く切ることができるわ。」
梨紗の運転のまま走る車内にて、頭を軽く振りながらそう言うたきなに対し、梨紗は冷静にそう説明する。
『おまえ……意外と強引な手段 も使うんだな……』
「でも梨紗姉、やるぅ~♪」
「油断しないで。ドローンは撃ち落としたけど、先に足止めしていた追っ手がきたわ。」
着ぐるみ と千束がそう言うなか、梨紗はバックミラーを見ながらそう言う。
その視線の先には武装集団が乗る二台の車が再び追尾してきている。
「このまま羽田に向かえば空港で銃撃戦になる可能性が高いわね。」
「だねぇ~。どうする?梨紗姉。」
「この先に確か潰れたスーパーがあった筈……そこで武装集団を迎え撃って無力化する……千景、たきな。今からスピードを上げるから二人は窓から身を乗り出して後ろの車に向かって撃って。あくまで牽制が目的だから、当てる必要はないわ。」
「了解。」
「わかりました。」
運転しながらそう指示を出す梨紗にそう返事しながら、千景とたきなはCHGとM&Pを取り出す。
「それじゃあスリーカウントするから、それに合わせて撃って。」
「「はい。」」
「3……2……」
そうして梨紗はスリーカウントを始める。
「1。」
バッ!!ドォンッ!ドォンッ!パァンッ!パァンッ!
次の瞬間、千景とたきなは左右の窓から身を乗り出し、後方の車二台に向かって発砲する。
キキィィィッ!!
ブロロロロロッ!!
それによって二台の車がスリップしながら急停車するなか、梨紗はアクセルを踏みしめてスピードを上げ廃スーパーへと向かって走り去っていった。
「……くそっ!またかっ!!」
「落ち着け。タイヤはパンクしていないし、かすってもいない。牽制が目的だろう。」
白いワゴン車と共に急停車した黒のポルシェの運転席にてそう声を荒げるサブリーダーに対し、後部座席のリーダーは冷静そう言って諭す。
「また距離は離されたが、見失う程じゃない。もう片方も問題なければすぐに追うぞ。」
「わ、わかった。」
「聞いてたか?ワゴン車 に問題がなければすぐに追う。」
『了解。』
すぐさまそう指示を出すリーダーにサブリーダーがそう返事するなか、助手席のスティングは無線でワゴン車に乗っている部下達に指示を出す。
ブロロロ……ッ!!
そうして二台の車は再び走り出した。
キキィィィ……ッ!!
それから四十五分後、停車している軽自動車を見つけた二台の車はその近くで停車する。
直後に二台の車から総勢十五人の傭兵が降り、軽自動車を取り囲む。
「!?いない……」
「やはり、乗り捨てられてたか……」
が、軽自動車には対象 や梨紗達の姿がなかった。
Prrr……Prrr……
そんななか、サブリーダーのスマホが鳴り響く。
「(ピッ!!)もしもし?」
『奴らはそこの廃スーパーに逃げ込んだ。武装した護衛がいるのはわかっているだろうが……何度もしくじるなよ?』
ブツッ!!
「……ちっ!!」
「例の奴 さんか……何て言っていた?」
「対象はそこの廃スーパーに逃げ込んだ。武装した護衛がいる。何度もしくじるな。だそうだ。」
ロボ太からの通話が切れた後、そう尋ねるリーダーに対し、サブリーダーはそう報告する。
「そうか……奴さんの言い分に思う所があるが、仕事は仕事だ。良いか?護衛は見かけに依らず強敵だ。嘗めて掛かると殺られると思え。」
「「「おう。」」」
「先ずチームをフォレスト隊、スティング隊、この俺ミハエル隊の三つに分ける。フォレスト隊は正面、スティング隊は左から。ミハエル隊 は右から行って攻め込む。」
「「「了解。」」」
「行くぞ!スティング隊!!」
「フォレスト隊も行くぞ!!」
そうして武装集団は三つのチームに分かれ、行動を開始した。
「ッ……コントロールが完全に戻った……?」
「ハッキングされてるってことはネットを介してる訳だから、先にネットに繋がる物を破壊した方が
梨紗の運転のまま走る車内にて、頭を軽く振りながらそう言うたきなに対し、梨紗は冷静にそう説明する。
『おまえ……意外と強引な
「でも梨紗姉、やるぅ~♪」
「油断しないで。ドローンは撃ち落としたけど、先に足止めしていた追っ手がきたわ。」
その視線の先には武装集団が乗る二台の車が再び追尾してきている。
「このまま羽田に向かえば空港で銃撃戦になる可能性が高いわね。」
「だねぇ~。どうする?梨紗姉。」
「この先に確か潰れたスーパーがあった筈……そこで武装集団を迎え撃って無力化する……千景、たきな。今からスピードを上げるから二人は窓から身を乗り出して後ろの車に向かって撃って。あくまで牽制が目的だから、当てる必要はないわ。」
「了解。」
「わかりました。」
運転しながらそう指示を出す梨紗にそう返事しながら、千景とたきなはCHGとM&Pを取り出す。
「それじゃあスリーカウントするから、それに合わせて撃って。」
「「はい。」」
「3……2……」
そうして梨紗はスリーカウントを始める。
「1。」
バッ!!ドォンッ!ドォンッ!パァンッ!パァンッ!
次の瞬間、千景とたきなは左右の窓から身を乗り出し、後方の車二台に向かって発砲する。
キキィィィッ!!
ブロロロロロッ!!
それによって二台の車がスリップしながら急停車するなか、梨紗はアクセルを踏みしめてスピードを上げ廃スーパーへと向かって走り去っていった。
「……くそっ!またかっ!!」
「落ち着け。タイヤはパンクしていないし、かすってもいない。牽制が目的だろう。」
白いワゴン車と共に急停車した黒のポルシェの運転席にてそう声を荒げるサブリーダーに対し、後部座席のリーダーは冷静そう言って諭す。
「また距離は離されたが、見失う程じゃない。もう片方も問題なければすぐに追うぞ。」
「わ、わかった。」
「聞いてたか?
『了解。』
すぐさまそう指示を出すリーダーにサブリーダーがそう返事するなか、助手席のスティングは無線でワゴン車に乗っている部下達に指示を出す。
ブロロロ……ッ!!
そうして二台の車は再び走り出した。
キキィィィ……ッ!!
それから四十五分後、停車している軽自動車を見つけた二台の車はその近くで停車する。
直後に二台の車から総勢十五人の傭兵が降り、軽自動車を取り囲む。
「!?いない……」
「やはり、乗り捨てられてたか……」
が、軽自動車には
Prrr……Prrr……
そんななか、サブリーダーのスマホが鳴り響く。
「(ピッ!!)もしもし?」
『奴らはそこの廃スーパーに逃げ込んだ。武装した護衛がいるのはわかっているだろうが……何度もしくじるなよ?』
ブツッ!!
「……ちっ!!」
「例の
「対象はそこの廃スーパーに逃げ込んだ。武装した護衛がいる。何度もしくじるな。だそうだ。」
ロボ太からの通話が切れた後、そう尋ねるリーダーに対し、サブリーダーはそう報告する。
「そうか……奴さんの言い分に思う所があるが、仕事は仕事だ。良いか?護衛は見かけに依らず強敵だ。嘗めて掛かると殺られると思え。」
「「「おう。」」」
「先ずチームをフォレスト隊、スティング隊、この俺ミハエル隊の三つに分ける。フォレスト隊は正面、スティング隊は左から。
「「「了解。」」」
「行くぞ!スティング隊!!」
「フォレスト隊も行くぞ!!」
そうして武装集団は三つのチームに分かれ、行動を開始した。