ウォールナットを逃がせ!!
一方その頃、梨紗は着ぐるみ の運転する軽自動車の助手席に座って、人通りの少ない閑静な住宅街を走っていた。
依頼人本人 は防弾性の高いスーツケースの中に身を隠し、梨紗に抱えられている。
『お嬢様、後方から黒のポルシェと白いワゴン車が尾行しております。』
「わかってる……」
そんななか、特殊無線越しにそう報告してくる深沙希にそう答えながら、梨紗はバックミラーに映っている二台の車を見る。
「(コソッ)次の公園の辺りでスピードを上げて下さい。それに合わせて後ろの車の足を止めます。」
小声でそう言う梨紗に着ぐるみは軽く頷く。
それを『OK』と受け取った梨紗は公園に差し掛かった辺りでサッチェルバッグからCHGを取り出し、窓から腕ごと出して手前のワゴン車のタイヤに向けて構える。
ドォンッ!パスンッ!キキィ……ッ!!
次の瞬間、梨紗がノールックで放った銃弾がワゴン車の左の前輪のタイヤを撃ち抜き、ワゴン車は急停車する。
キキィ……ッ!!
それに合わせて後方のポルシェも急停車する。
梨紗達の軽自動車はその隙にスピードを上げて距離を離す。
『……今、銃を使ったか?』
「ここら辺は人は殆んどいないゴーストタウンだから問題ないでしょ。」
着ぐるみの頭部に取りつけてあるスピーカー越しにそう尋ねるクルミに対し、梨紗は冷静にそう言う。
そうして三人の乗る軽自動車は千束達との合流地点である駐車場へと向かって走っていった。
『お嬢様、後方から黒のポルシェと白いワゴン車が尾行しております。』
「わかってる……」
そんななか、特殊無線越しにそう報告してくる深沙希にそう答えながら、梨紗はバックミラーに映っている二台の車を見る。
「(コソッ)次の公園の辺りでスピードを上げて下さい。それに合わせて後ろの車の足を止めます。」
小声でそう言う梨紗に着ぐるみは軽く頷く。
それを『OK』と受け取った梨紗は公園に差し掛かった辺りでサッチェルバッグからCHGを取り出し、窓から腕ごと出して手前のワゴン車のタイヤに向けて構える。
ドォンッ!パスンッ!キキィ……ッ!!
次の瞬間、梨紗がノールックで放った銃弾がワゴン車の左の前輪のタイヤを撃ち抜き、ワゴン車は急停車する。
キキィ……ッ!!
それに合わせて後方のポルシェも急停車する。
梨紗達の軽自動車はその隙にスピードを上げて距離を離す。
『……今、銃を使ったか?』
「ここら辺は人は殆んどいないゴーストタウンだから問題ないでしょ。」
着ぐるみの頭部に取りつけてあるスピーカー越しにそう尋ねるクルミに対し、梨紗は冷静にそう言う。
そうして三人の乗る軽自動車は千束達との合流地点である駐車場へと向かって走っていった。