理想と現実
「それから昨夜、千景のCHGを点検してみたけど………恐らく、あの刀は私達のCHGに近い素材で作られている……」
「つまり、あの刀には最新兵器と同じ技術が使われている可能性が高いということよ。」
「!?あのロボットと同じ技術がですか!?」
「?ロボット?」
続けて口にした梨紗と千景の説明にたきながそう困惑の声を上げるなか、千束はそう言いながら首を傾げる。
「例えばこれ、たきなが参加した任務で遭遇した人型機動兵器………総称しての名は『G装備』……」
そんな千束に対し、梨紗はPDIで昨年、破壊したHWSリーオーを見せながらそう説明する。
「G装備かぁ……なんかカッコいい!!」
「あの……『G装備』の名は初めて知ったんですが……」
「?たきなも参加してたのに知らないの?」
「だって本部にも言ってないもの。私が知っているのは、私と父さんが開発したものだから。」
「うぇっ!?これ、梨紗姉と梨紗姉のお父さんが作ったの!?」
「えぇ、でも昔、保管していた研究所を襲撃されて奪われてしまったの。」
「「!?」」
腕を組みながらそう説明する梨紗の言葉に千束とたきなは驚愕の表情を浮かべる。
「見ての通り、G装備は現行の兵器を大きく上回る性能をしているわ。銃弾を受け付けない装甲に重火器を難なく取り扱える出力、戦場を選ばない利点………大量生産されれば、確実に戦争になる……」
「だから、そうなる前にこれら全てを破壊する。それが私と千景の最終目的よ。」
「っ……確かに私も遭遇したリーオー一体でも厄介な性能を誇っていました……あんなものが大量生産されれば、大変なことになります……」
「……梨紗姉はなんでG装備を作ろうと思ったの?」
千景と梨紗の説明にたきなが冷や汗を流しながらそう言うなか、千束は神妙な表情でそう尋ねる。
「元々は兵器じゃなかったのよ。宇宙といった普通では行けないような環境下で活動するためのパワードスーツだった………兵器運用できることはわかってたから厳重に秘匿していた筈なんだけどね………」
「……そっか……」
「ところで千束さん、どうして梨紗さんのことを『梨紗姉』と呼んでいるんですか?」
哀しげな表情で梨紗がそう答えるなか、たきなが首を傾げながらそう尋ねる。
「あれ?そういえば、なんでだろう……?」
「あぁ~、昨夜のあの現場で思い出したんだけど……十年前、ここで初めて会った時も貴女、私のことをそう呼んでたみたいよ……」
首を傾げながらそう言う千束に対し、梨紗はそう説明する。
「へぇ~、そうなんだ……よしっ!決めたっ!!」
「「「ん?」」」
「たきなの本部への復帰と梨紗姉達のG装備の追跡と破壊に私も協力するよ!!」
そんななか、千束が笑顔でそう言う。
「それはありがたいけど……普通の任務以上に危険よ?それでも良いの?」
「まぁ、乗りかかった舟だし、戦場に繋がるって言うなら放っとけない……」
「……そう……」
「貴女はどうするの?」
念のためにそう確認する梨紗に千束がそう答えるなか、千景がたきなにそう尋ねる。
「今の私は千束さんの相方です。千束さんも協力するというなら、私も同様に協力します。」
「そう……足は引っ張らないで頂戴ね。」
「千景。」
「ッ………今度こそ、ご期待に応えてみせます……!!」
真剣な表情でそう言う千景に対し、たきなは少しだけムッとしながらもそう宣言する。
「えぇ、今後の成長に期待しておくわ。」
「………」
「何れにしろ、例の銃取り引きの相手であるテロリスト達の陣営の一人として、G装備と同じ技術で作られた刀を扱う殺し屋の少女が現れた……昨日の連中とは雇われだと言ってたけど、何かしらの繋がりがある。だから、私達も追うことにするわ。」
そんなたきなにそう言った後、梨紗は続けて真剣な表情でそう言った。
「つまり、あの刀には最新兵器と同じ技術が使われている可能性が高いということよ。」
「!?あのロボットと同じ技術がですか!?」
「?ロボット?」
続けて口にした梨紗と千景の説明にたきながそう困惑の声を上げるなか、千束はそう言いながら首を傾げる。
「例えばこれ、たきなが参加した任務で遭遇した人型機動兵器………総称しての名は『G装備』……」
そんな千束に対し、梨紗はPDIで昨年、破壊したHWSリーオーを見せながらそう説明する。
「G装備かぁ……なんかカッコいい!!」
「あの……『G装備』の名は初めて知ったんですが……」
「?たきなも参加してたのに知らないの?」
「だって本部にも言ってないもの。私が知っているのは、私と父さんが開発したものだから。」
「うぇっ!?これ、梨紗姉と梨紗姉のお父さんが作ったの!?」
「えぇ、でも昔、保管していた研究所を襲撃されて奪われてしまったの。」
「「!?」」
腕を組みながらそう説明する梨紗の言葉に千束とたきなは驚愕の表情を浮かべる。
「見ての通り、G装備は現行の兵器を大きく上回る性能をしているわ。銃弾を受け付けない装甲に重火器を難なく取り扱える出力、戦場を選ばない利点………大量生産されれば、確実に戦争になる……」
「だから、そうなる前にこれら全てを破壊する。それが私と千景の最終目的よ。」
「っ……確かに私も遭遇したリーオー一体でも厄介な性能を誇っていました……あんなものが大量生産されれば、大変なことになります……」
「……梨紗姉はなんでG装備を作ろうと思ったの?」
千景と梨紗の説明にたきなが冷や汗を流しながらそう言うなか、千束は神妙な表情でそう尋ねる。
「元々は兵器じゃなかったのよ。宇宙といった普通では行けないような環境下で活動するためのパワードスーツだった………兵器運用できることはわかってたから厳重に秘匿していた筈なんだけどね………」
「……そっか……」
「ところで千束さん、どうして梨紗さんのことを『梨紗姉』と呼んでいるんですか?」
哀しげな表情で梨紗がそう答えるなか、たきなが首を傾げながらそう尋ねる。
「あれ?そういえば、なんでだろう……?」
「あぁ~、昨夜のあの現場で思い出したんだけど……十年前、ここで初めて会った時も貴女、私のことをそう呼んでたみたいよ……」
首を傾げながらそう言う千束に対し、梨紗はそう説明する。
「へぇ~、そうなんだ……よしっ!決めたっ!!」
「「「ん?」」」
「たきなの本部への復帰と梨紗姉達のG装備の追跡と破壊に私も協力するよ!!」
そんななか、千束が笑顔でそう言う。
「それはありがたいけど……普通の任務以上に危険よ?それでも良いの?」
「まぁ、乗りかかった舟だし、戦場に繋がるって言うなら放っとけない……」
「……そう……」
「貴女はどうするの?」
念のためにそう確認する梨紗に千束がそう答えるなか、千景がたきなにそう尋ねる。
「今の私は千束さんの相方です。千束さんも協力するというなら、私も同様に協力します。」
「そう……足は引っ張らないで頂戴ね。」
「千景。」
「ッ………今度こそ、ご期待に応えてみせます……!!」
真剣な表情でそう言う千景に対し、たきなは少しだけムッとしながらもそう宣言する。
「えぇ、今後の成長に期待しておくわ。」
「………」
「何れにしろ、例の銃取り引きの相手であるテロリスト達の陣営の一人として、G装備と同じ技術で作られた刀を扱う殺し屋の少女が現れた……昨日の連中とは雇われだと言ってたけど、何かしらの繋がりがある。だから、私達も追うことにするわ。」
そんなたきなにそう言った後、梨紗は続けて真剣な表情でそう言った。