プロローグ
東京都、DA本部、司令室・・・
「本日より京都支部からこちらに転属となりました井ノ上たきなです。まだまだ若輩者ではありますが、ご迷惑をおかけしないよう精進していきますのでよろしくお願いします。」
20XX年、日本の山奥にある治安維持の為の機密組織、『DIRECT ATTACK』通称『DA』本部の司令室にて、蒼い制服に身を包んだ15歳くらいの長い黒髪の少女が意思の強さを感じさせる紫の瞳で目の前にいる赤髪短髪に白いロングコートを着た女性を見据えながらそう言う。
「ふむ……ここで司令官をしている楠木だ。おまえのことは京都の司令官からそれとなく聞いている。極めて優秀な『セカンドリコリス』だとな……」
「恐縮です。」
「早速だが、おまえにもある作戦に参加して貰いたい。内容は東京都の港付近にある廃ビル群に潜伏しているイタリア系マフィア組織の殲滅と奴らが最近入手したとある最新兵器の回収だ。」
「!?最新の兵器……」
「場合によっては現場のリコリス達の判断で兵器の破壊も許可する。もっとも『彼奴 』は有無を言わさず破壊を選ぶだろうがな……」
「?彼奴…というのは?」
コンコン
そんななか、ドアをノックする音が聞こえてくる。
「入れ。」
ガチャッ!!
「失礼します。」
楠木司令の許可を得て、濃い茶髪のショートヘアーを額が見えるようにアシンメトリーにセットした、赤い制服に身を包んだ鋭い面持ちをしたたきなより一つ上くらいの少女がそう言いながら入ってくる。
「来たか、フキ。」
「……そちらが例の『京都からの転属組』ですか?」
「そうだ、今回の作戦にも参加する。能力に関しては現場でおまえと『梨紗』がその目で見極めて使いこなせ。」
「了解しました。」
「井ノ上たきなです。よろしくお願いします。」
「今回の作戦の現場指揮を務める『ファースト』の春川フキだ。現場では私と相棒の梨紗の指示に従ってもらう…良いな?」
「はい。」
「既にフキの相棒を含めた三人のセカンドリコリスが東京に向かっている。おまえ達二人もすぐに向かえ。作戦開始は八時間後だ。」
「「了解しました。」」
「では司令、失礼します。」
「失礼します。」
そうして二人は司令室を後にした。
廊下・・・
「たきな…と言ったな、今回の作戦の内容は聞いてるか?」
「はい。東京湾付近の廃ビル群に潜伏中のイタリア系マフィア組織の殲滅と彼らが入手したという最新兵器の回収です。」
司令室を出た後、そう確認をするフキに対し、たきなはまっすぐ見ながらそう答える。
「そうだ。より具体的な内容は先に行った連中と合流してから話すがマフィア共はボスを除いて殲滅、ボスは生け捕りにする。兵器は現状、回収するという方向ではあるがすぐにでも破壊する方向に考えを切り替えられるようにしておけ。」
「了解しました。」
「と言ったが………どうせ今回も強制的に破壊任務になるだろうな……」
「?何故ですか?」
若干ため息混じりにそう言うフキに対し、たきなは首を傾げながらそう尋ねる。
「……私の相棒がな、例の兵器に関しては命令を無視してでも破壊しようとするんだ。誰が何と言おうとな……」
「?」
「まぁ、彼奴のことは置いといて、一先ずは互いに作戦に必要最低限のものを準備してから三十分後、ロビーで合流してから東京へ向かうぞ。」
「了解しました。」
「本日より京都支部からこちらに転属となりました井ノ上たきなです。まだまだ若輩者ではありますが、ご迷惑をおかけしないよう精進していきますのでよろしくお願いします。」
20XX年、日本の山奥にある治安維持の為の機密組織、『DIRECT ATTACK』通称『DA』本部の司令室にて、蒼い制服に身を包んだ15歳くらいの長い黒髪の少女が意思の強さを感じさせる紫の瞳で目の前にいる赤髪短髪に白いロングコートを着た女性を見据えながらそう言う。
「ふむ……ここで司令官をしている楠木だ。おまえのことは京都の司令官からそれとなく聞いている。極めて優秀な『セカンドリコリス』だとな……」
「恐縮です。」
「早速だが、おまえにもある作戦に参加して貰いたい。内容は東京都の港付近にある廃ビル群に潜伏しているイタリア系マフィア組織の殲滅と奴らが最近入手したとある最新兵器の回収だ。」
「!?最新の兵器……」
「場合によっては現場のリコリス達の判断で兵器の破壊も許可する。もっとも『
「?彼奴…というのは?」
コンコン
そんななか、ドアをノックする音が聞こえてくる。
「入れ。」
ガチャッ!!
「失礼します。」
楠木司令の許可を得て、濃い茶髪のショートヘアーを額が見えるようにアシンメトリーにセットした、赤い制服に身を包んだ鋭い面持ちをしたたきなより一つ上くらいの少女がそう言いながら入ってくる。
「来たか、フキ。」
「……そちらが例の『京都からの転属組』ですか?」
「そうだ、今回の作戦にも参加する。能力に関しては現場でおまえと『梨紗』がその目で見極めて使いこなせ。」
「了解しました。」
「井ノ上たきなです。よろしくお願いします。」
「今回の作戦の現場指揮を務める『ファースト』の春川フキだ。現場では私と相棒の梨紗の指示に従ってもらう…良いな?」
「はい。」
「既にフキの相棒を含めた三人のセカンドリコリスが東京に向かっている。おまえ達二人もすぐに向かえ。作戦開始は八時間後だ。」
「「了解しました。」」
「では司令、失礼します。」
「失礼します。」
そうして二人は司令室を後にした。
廊下・・・
「たきな…と言ったな、今回の作戦の内容は聞いてるか?」
「はい。東京湾付近の廃ビル群に潜伏中のイタリア系マフィア組織の殲滅と彼らが入手したという最新兵器の回収です。」
司令室を出た後、そう確認をするフキに対し、たきなはまっすぐ見ながらそう答える。
「そうだ。より具体的な内容は先に行った連中と合流してから話すがマフィア共はボスを除いて殲滅、ボスは生け捕りにする。兵器は現状、回収するという方向ではあるがすぐにでも破壊する方向に考えを切り替えられるようにしておけ。」
「了解しました。」
「と言ったが………どうせ今回も強制的に破壊任務になるだろうな……」
「?何故ですか?」
若干ため息混じりにそう言うフキに対し、たきなは首を傾げながらそう尋ねる。
「……私の相棒がな、例の兵器に関しては命令を無視してでも破壊しようとするんだ。誰が何と言おうとな……」
「?」
「まぁ、彼奴のことは置いといて、一先ずは互いに作戦に必要最低限のものを準備してから三十分後、ロビーで合流してから東京へ向かうぞ。」
「了解しました。」
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