感覚を掴み取れ!!
温水プール・・・
ズズッ
「はぁ~……温まるぅ~……」
「ですねぇ~……」
「確かに……美味しいハーブティーですね……」
「口に合って良かったわ……」
息継ぎ等の小休憩を挟みながらの15分の訓練を終えた後、ハーブティーを飲みながらそう言う響、ノゾミ、雪那の三人に対し、ハーブティーを淹れたマリアは笑顔でそう言う。
「それにしても、15分で取れたのは4つ………」
「後から10分だけ参加した私は2つしか取れなかったよ……」
「響さんはノゾミさんや翼さんのように『空間を認識する』ではなく、『野生の勘』で取っている感じでしたもんね。」
網袋の中にある4つのボールを見ながらノゾミがそう言うなか、同じように自分の網袋の中にある2つのボールを見ながらそう言う響に対し、雪那は冷静にそう言う。
「………」
(翼さんなら………他の皆ならもっと取れてる………)
「?ノゾミちゃん?」
「どうかしましたか?」
ボールを見ながら、そう思いながら悔しそうな表情を浮かべるノゾミに対し、響と雪那は首を傾げながらそう尋ねる。
「あ、う、ううん!なんでも!!」
「「?」」
慌ててそう答えるノゾミに二人が首を傾げるなか、
「………」
「!?」
先程まで翼の隣で丸くなっていた千景がノゾミに近寄るや否やノゾミの膝に前肢を乗せる形で身を乗り出し、ノゾミの頬を舐め始める。
「え、え~と……」
「彼女は君を誉めているんだよ。『よく出来ました。』とな。初めて、それも万全とはいえない身体での結果だ。向上心があるのは良いが、時には自分を誉めてやることも大切なことだ。」
突然の千景の行動に困惑するノゾミに対し、翼は笑いかけながらそう説明する。
「そうなの?」
対するノゾミはそう千景に尋ねる。
「♪」
「んっ……」
そんなノゾミに対し、千景は鼻先をペロリと一舐めする。
「アンッ。」
千景はそう一鳴きしてから翼の元に戻る。
「………」
「翼さん、そろそろ……」
「!わかりました……」
「仕事かしら?」
「あぁ、すまないがマリア、千景とノゾミ達のことを頼む……」
「わかったわ。」
「お仕事というとアイドルとしてのですか?」
「あぁ、今度やる凱旋ライブについての打ち合わせの予定が入っててな……」
「申し訳ありませんが今日、私達はここまで……」
首を傾げながらそう尋ねる雪那に対し、翼はそう答えながら席を立ち、緒川と共にその場を後にしようとする。
「あ、あの!」
「ん?」
「今日はありがとうございました!!」
そんななか、ノゾミはそうお礼を言いながら翼に頭を下げる。
「……南極の時も言ったが、私達は同じ装者であり今は同じ『SONG』に所属している仲間だ。遠慮はいらない。」
「それと、あまりご無理をなさらぬよう、お気を付け下さい。」
「……はい!!」
「フフ……ではな……」
そうして翼と緒川の二人は温水プールを後にする。
「すいませんっ!来るのが遅れちゃって……」
それから数分後、セッテがそう言いながら入ってくる。
「あれ?翼さんと緒川さんは?」
「お二人は翼さんのアイドルとしてのお仕事に向かいました。」
「そうなんだ……あ。訓練でお腹が空いてるだろうから、差し入れ作ってきたよ。」
雪那からの説明を聞いた後、セッテはそう言いながらたくさんのサンドイッチが入ったバスケットをテーブルの上に置く。
「おぉ……っ!!」
「美味しそうっ!!」
「後、こちらは食堂のおばさん達から千景に……」
サンドイッチを見ながら響とノゾミがそう言うなか、セッテはそう言いながら犬用の皿に山盛りに乗った犬用ジャーキーを千景の前に置く。
「………」
(千景さん……なんともいえない感じになってますね……)
(だねぇ~……)
「それじゃあ、訓練再開の前に腹拵 えしましょうか。」
雪那とノゾミが“念話”でそう話をするなか、マリアは笑顔でそう言った。
ズズッ
「はぁ~……温まるぅ~……」
「ですねぇ~……」
「確かに……美味しいハーブティーですね……」
「口に合って良かったわ……」
息継ぎ等の小休憩を挟みながらの15分の訓練を終えた後、ハーブティーを飲みながらそう言う響、ノゾミ、雪那の三人に対し、ハーブティーを淹れたマリアは笑顔でそう言う。
「それにしても、15分で取れたのは4つ………」
「後から10分だけ参加した私は2つしか取れなかったよ……」
「響さんはノゾミさんや翼さんのように『空間を認識する』ではなく、『野生の勘』で取っている感じでしたもんね。」
網袋の中にある4つのボールを見ながらノゾミがそう言うなか、同じように自分の網袋の中にある2つのボールを見ながらそう言う響に対し、雪那は冷静にそう言う。
「………」
(翼さんなら………他の皆ならもっと取れてる………)
「?ノゾミちゃん?」
「どうかしましたか?」
ボールを見ながら、そう思いながら悔しそうな表情を浮かべるノゾミに対し、響と雪那は首を傾げながらそう尋ねる。
「あ、う、ううん!なんでも!!」
「「?」」
慌ててそう答えるノゾミに二人が首を傾げるなか、
「………」
「!?」
先程まで翼の隣で丸くなっていた千景がノゾミに近寄るや否やノゾミの膝に前肢を乗せる形で身を乗り出し、ノゾミの頬を舐め始める。
「え、え~と……」
「彼女は君を誉めているんだよ。『よく出来ました。』とな。初めて、それも万全とはいえない身体での結果だ。向上心があるのは良いが、時には自分を誉めてやることも大切なことだ。」
突然の千景の行動に困惑するノゾミに対し、翼は笑いかけながらそう説明する。
「そうなの?」
対するノゾミはそう千景に尋ねる。
「♪」
「んっ……」
そんなノゾミに対し、千景は鼻先をペロリと一舐めする。
「アンッ。」
千景はそう一鳴きしてから翼の元に戻る。
「………」
「翼さん、そろそろ……」
「!わかりました……」
「仕事かしら?」
「あぁ、すまないがマリア、千景とノゾミ達のことを頼む……」
「わかったわ。」
「お仕事というとアイドルとしてのですか?」
「あぁ、今度やる凱旋ライブについての打ち合わせの予定が入っててな……」
「申し訳ありませんが今日、私達はここまで……」
首を傾げながらそう尋ねる雪那に対し、翼はそう答えながら席を立ち、緒川と共にその場を後にしようとする。
「あ、あの!」
「ん?」
「今日はありがとうございました!!」
そんななか、ノゾミはそうお礼を言いながら翼に頭を下げる。
「……南極の時も言ったが、私達は同じ装者であり今は同じ『SONG』に所属している仲間だ。遠慮はいらない。」
「それと、あまりご無理をなさらぬよう、お気を付け下さい。」
「……はい!!」
「フフ……ではな……」
そうして翼と緒川の二人は温水プールを後にする。
「すいませんっ!来るのが遅れちゃって……」
それから数分後、セッテがそう言いながら入ってくる。
「あれ?翼さんと緒川さんは?」
「お二人は翼さんのアイドルとしてのお仕事に向かいました。」
「そうなんだ……あ。訓練でお腹が空いてるだろうから、差し入れ作ってきたよ。」
雪那からの説明を聞いた後、セッテはそう言いながらたくさんのサンドイッチが入ったバスケットをテーブルの上に置く。
「おぉ……っ!!」
「美味しそうっ!!」
「後、こちらは食堂のおばさん達から千景に……」
サンドイッチを見ながら響とノゾミがそう言うなか、セッテはそう言いながら犬用の皿に山盛りに乗った犬用ジャーキーを千景の前に置く。
「………」
(千景さん……なんともいえない感じになってますね……)
(だねぇ~……)
「それじゃあ、訓練再開の前に
雪那とノゾミが“念話”でそう話をするなか、マリアは笑顔でそう言った。