感覚を掴み取れ!!

『聖キリストガーデン』・・・

「久しぶりだな……アレからもう6年か……」

『聖キリストガーデン』内の一つの墓標の前にて、ゴーグルを被り、傍目から見てもわかるように右手以外の手足は機械のものに変わった、見るからにマッドサイエンティストのような風貌の老人がそう目の前の墓標に話しかける。

「お待たせしました、ドクター。」

そんな老人に対し、葵はそう話しかけながら近付く。

「漸く来たか……装者三人と接触したようだな?」

「はい。イチイバルとイガリマ、シュルシャガナの装者三人と接触しました。後者二名は元FISのレセプターチルドレンです。」

「切歌と調か……二人は元気にしておったか?」

「専門家ではありませんが、両者とも肉体的・精神的に衰弱している様子はなく、至って健康そのものの様子でした。」

老人からの問いに葵は機械的にそう答える。

「ほっほっほっ。そうかそうか。二人とも、シンフォギアを扱うにはLinkerを投与せねばならぬからのぉ……ウェルの小僧が遺したデータが役に立っておるようじゃな……」

「ウェル………FISの研究員、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリトスのことですね。確か彼は、『フロンティア事変』にて逮捕。後にキャロル・マールス・ディーンハイムに協力し脱獄するも彼女の真意を知り離反。その後、マリア・カデンツァブナ・イヴに協力。最終的には彼女達を庇って死亡した………」

「概要はそのくらいで良い……戻るぞ。葵。」

「はい。ドクター。」

そうして二人はその場を後にした。
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