感覚を掴み取れ!!

街中・・・

「なぁ。そういえば、おまえの名前、まだ聞いてないんだが……」

「……野上のがみあおい……と申します……」

その頃、切歌と調と共に『聖キリストガーデン』まで道案内している道中、そう尋ねるクリスに対し、謎の少女、野上葵は短絡的にそう名乗る。

「葵ね……おまえ、親はどうしたんだ?」

「あ!そういえば、聞いてなかったデスね!!」

「お父さんとお母さんは一緒じゃなかったの?」

「……二人は仕事が忙しいそうでしたので、『聖キリストガーデン』で落ち合う予定でした……」

「ふぅーん……」

「あ。着いたみたい……」

「彼処が『聖キリストガーデン』デスよ!!」

そうこうしている内に四人は無事に『聖キリストガーデン』に到着する。

「皆さん、どうもありがとうございました。」

「いえいえ!このくらい、なんてことないデスよ!!」

「なんだったらこのままお父さんとお母さんの所まで」

Prrr……Prrr……

そんななか、クリスに通信が入る。

「悪い。あたしだ。」

ピッ!!

「もしもし?」

『クリス君、今、切歌君と調君と一緒か?』

「あぁ、一緒だけどどうした?おっさん。」

『あぁ、先程、エルフナイン君の手伝いを任せている燐君から『二人はメディカルチェックの時間になっても来ない。』という報告を聞いてな……』

「……おまえら……今日、メディカルチェックの予定があったのかよ……」

「あ!?」

「忘れてた……」

風鳴司令からの連絡を受けた後、呆れながらそう言うクリスの言葉に切歌と調の二人はそう言う。

「あっ、私は大丈夫ですよ。この後は一人でも行けますから。」

「そうか?じゃあおまえら、行くぞ。」

「はい。」

「バイバイデェース♪」

そうしてクリスと調、切歌の三人は『SONG』へと向かい、葵は頭を下げながら見送った。

「………」
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