感覚を掴み取れ!!
準備体操後・・・
「よしっ。三人とも、十分に身体を解 したな。」
「はいっ!!」
「バッチリです!!」
「それで一体どのような訓練を行うのですか?」
準備体操を終えた後、そう確認を取る翼にノゾミと響がそう答えるなか、雪那は改めてそう尋ねる。
「それを説明する前に……緒川さん。」
「はい。」
「へ?」
「?シュノーケルと水中眼鏡……」
「それと網袋ですね。」
そんななか、スーツ姿の緒川がそう言いながら三人にシュノーケルとレンズが黒く塗り潰された水中眼鏡、漁に使われる腰に着ける網袋を手渡す。
「うわっ!?この水中眼鏡、掛けたら全然見えないですよ!!?」
「ま、まさか……これを着けて泳げって言うんですか!?」
手渡された水中眼鏡を試しに掛けてみた響がそう困惑の声を上げるなか、ノゾミはそう尋ねる。
「残念だが少し違う。『泳ぐ』のではなく『水中にあるボールを拾ってもらう』んだ。」
対する翼はそう言いながらプールに目をやる。
プールの底には十五個の色とりどりなボールが沈んでいる。
「えぇっ!?何も見えないのにですか!?」
「当然だ。だから、空間認識能力の向上だと言っているんだ。視覚に頼らず、己の感覚で周囲を感じ取るんだ。」
困惑しながらそう言う響にそう返しながら、緒川から三人に渡したものと同じ三点セットを受け取った翼はそれらを装備し、
ザブンッ!!
そのままプールの中へとダイブする。
「「「………」」」
「………」
ダイブした直後、翼はその場で制止する。
「!」
「「「!?」」」
が、次の瞬間、まるで狙い澄ましたかのように泳ぎ、ボールを拾っていく。
ザバァ……ッ!!
「ふぅ……とまぁ、こんな感じだな。」
プールから上がった後、そう言いながら腰から外し、手に取る翼の網袋の中には三つのボールが入っている。
「す、凄いです!翼さん!!」
「視覚では見えていない筈なのに、まるで何処にあるかわかっているかのような動きでしたね。」
「ニュータイプみたい………」
翼が軽く拾ってきたボールを見て、響と雪那がそう言うなか、ノゾミは静かにそう呟く。
「やり方は今、見てもらった通りだ。ノゾミ、やってみなさい。但し、無理はせず、息がキツくなったらすぐに浮上すること。」
「はい!!」
取ったボールをプールに投げ入れながらそう言う翼にそう返事しながら、ノゾミは三点セットを装備し、プールに入る。
「頑張ってくださいね、ノゾミさん。」
「頑張ってね!!」
そう言う雪那と響の言葉を背にノゾミは潜水する。
「ッ!!」
(暗い……!!)
直後、視界が黒く塗り潰されていることに一瞬だがノゾミの脳裏にかつてのジニアとの初戦で生き埋めにされた時のトラウマが過る。
(大丈夫……あの時と違って身体は動く……)
が、ノゾミはすぐさまそう思いながら見えない状態でボールを探し始める。
(くっ……なんか身体が重くて変な感じ……)
慣れてはいない機械の半身での潜水に加え、地上とは違うあやふやな感覚にノゾミは四苦八苦する。
(多分……こっち……かな……)
そんななか、ノゾミは己の直感を信じ、手を伸ばしながら泳ぐ。
(!取った!けど……っ!!)
「ッ!!」
ザバァッ!!
「ぷはぁっ!!」
三分くらいした後、ノゾミはなんとか一つ取ることに成功したものの直後に息が苦しくなって浮上した。
「よしっ。三人とも、十分に身体を
「はいっ!!」
「バッチリです!!」
「それで一体どのような訓練を行うのですか?」
準備体操を終えた後、そう確認を取る翼にノゾミと響がそう答えるなか、雪那は改めてそう尋ねる。
「それを説明する前に……緒川さん。」
「はい。」
「へ?」
「?シュノーケルと水中眼鏡……」
「それと網袋ですね。」
そんななか、スーツ姿の緒川がそう言いながら三人にシュノーケルとレンズが黒く塗り潰された水中眼鏡、漁に使われる腰に着ける網袋を手渡す。
「うわっ!?この水中眼鏡、掛けたら全然見えないですよ!!?」
「ま、まさか……これを着けて泳げって言うんですか!?」
手渡された水中眼鏡を試しに掛けてみた響がそう困惑の声を上げるなか、ノゾミはそう尋ねる。
「残念だが少し違う。『泳ぐ』のではなく『水中にあるボールを拾ってもらう』んだ。」
対する翼はそう言いながらプールに目をやる。
プールの底には十五個の色とりどりなボールが沈んでいる。
「えぇっ!?何も見えないのにですか!?」
「当然だ。だから、空間認識能力の向上だと言っているんだ。視覚に頼らず、己の感覚で周囲を感じ取るんだ。」
困惑しながらそう言う響にそう返しながら、緒川から三人に渡したものと同じ三点セットを受け取った翼はそれらを装備し、
ザブンッ!!
そのままプールの中へとダイブする。
「「「………」」」
「………」
ダイブした直後、翼はその場で制止する。
「!」
「「「!?」」」
が、次の瞬間、まるで狙い澄ましたかのように泳ぎ、ボールを拾っていく。
ザバァ……ッ!!
「ふぅ……とまぁ、こんな感じだな。」
プールから上がった後、そう言いながら腰から外し、手に取る翼の網袋の中には三つのボールが入っている。
「す、凄いです!翼さん!!」
「視覚では見えていない筈なのに、まるで何処にあるかわかっているかのような動きでしたね。」
「ニュータイプみたい………」
翼が軽く拾ってきたボールを見て、響と雪那がそう言うなか、ノゾミは静かにそう呟く。
「やり方は今、見てもらった通りだ。ノゾミ、やってみなさい。但し、無理はせず、息がキツくなったらすぐに浮上すること。」
「はい!!」
取ったボールをプールに投げ入れながらそう言う翼にそう返事しながら、ノゾミは三点セットを装備し、プールに入る。
「頑張ってくださいね、ノゾミさん。」
「頑張ってね!!」
そう言う雪那と響の言葉を背にノゾミは潜水する。
「ッ!!」
(暗い……!!)
直後、視界が黒く塗り潰されていることに一瞬だがノゾミの脳裏にかつてのジニアとの初戦で生き埋めにされた時のトラウマが過る。
(大丈夫……あの時と違って身体は動く……)
が、ノゾミはすぐさまそう思いながら見えない状態でボールを探し始める。
(くっ……なんか身体が重くて変な感じ……)
慣れてはいない機械の半身での潜水に加え、地上とは違うあやふやな感覚にノゾミは四苦八苦する。
(多分……こっち……かな……)
そんななか、ノゾミは己の直感を信じ、手を伸ばしながら泳ぐ。
(!取った!けど……っ!!)
「ッ!!」
ザバァッ!!
「ぷはぁっ!!」
三分くらいした後、ノゾミはなんとか一つ取ることに成功したものの直後に息が苦しくなって浮上した。