骸を狙う者
「やったね!切ちゃんっ!!」
「今夜はハンバーグなのデスッ!!」
勝利を確信した調と切歌はそう言って喜びを分かち合う。
ドカァァァンッ!!
「やってないっ!!」
「「ッ!!」」
が、咄嗟に『ネイル』を覆い被さるようにして防いでいたエルザはそう言いながら、『ネイル』の上に積もっていた瓦礫を吹き飛ばしながら現れる。
「任務を優先して、こちらが加減していたのでありますっ!!」
(そうよ、エルザちゃん。やり過ぎて船ごと『聖骸』を沈める訳にはいかないわ……撤退しましょう。)
そんななか、ヴァネッサからの“念話”が入ってくる。
「ッ!?撤退でありますかっ!?そんな簡単に……っ!!」
(可愛いエルザちゃんをボロボロにしてまでの任務じゃないわ……向こうからの情報になかった三人の装者と妙な“力”を持つ狼の存在を確認しているしね………)
「……ガンス。帰投であります。」
ヴァネッサからの撤退指示を受けたエルザはそう言いながらテレポートジェムを取り出す。
パキィンッ!パァァァ……
テレポートジェムを足元に叩きつけた瞬間、魔法陣のようなものが展開される。
次の瞬間、エルザの姿がその場から消える。
「……とりあえず……勝てた?」
「少なくとも、ここに積まれている『棺』やその中身は護れたのデス……」
『SONG』、司令室・・・
「直ちに救護班を向かわせろっ!!」
「……世界に敵対する、新たな脅威……」
「「「………」」」
風鳴司令がそう指示するなか、翼は真剣な表情でそう言いながらモニターを観て、響達も真剣な表情でモニターを見つめる。
(……ねぇ。雪那。私達がこの世界に来た理由ってあの子が関係しているのかな……)
(それはわかりません……ですが、彼女やその背後にいるだろう存在の動向には注意した方が良さそうですね………)
そんななか、セッテと雪那が“念話”で密かにそう話す。
『トーマス・ホイットモア』内・・・
『スクラップフィニッシュ!!』
「はぁっ!!」
ズバァァァンッ!!
その頃、切歌のピンチに駆けつけ、調の元へと行かせた謎の仮面の戦士は右腕を包み込むように出現させたクリアレッドのソードで周りにいた数体の武士型アルカノイズを一閃する。
ドッカァァァンッ!!
「ふぅー……これで全部か。にしてもこいつら、ノイズのくせして炭化しないなんて……前に聞いた、錬金術で創られたアルカノイズって奴か?」
タタタ……
「確かこっちに……いたデスッ!!」
「あの人が切ちゃんを助けてくれた……」
謎の仮面の戦士が首を傾げながらそう言うなか、切歌と調がそう言いながらその場に駆けつけてくる。
「………」
「……助けてくれたのは感謝するデスが……」
「あなた……一体誰ですか?」
謎の仮面の戦士に対し、切歌と調は警戒しながらそう尋ねる。
「……まぁ、それが普通の反応だよな……」
パァァァ……
対する謎の仮面の戦士がそう言うや否や赤黒い光が謎の仮面の戦士を包み込む。
「「!?」」
パァァァンッ!!
「………」
そのことに二人が困惑するなか、包み込んだ光が弾け飛ぶと同時に謎の仮面の戦士の姿が元の少年の姿へと戻る。
「どうせ『SONG 』と合流するつもりだったし、とりあえずは名乗っておくか……俺は御劔 燐 。そっちで保護されてるノゾミやセッテ達と同じ異世界人だ。」
次の瞬間、少年……燐は改めてそう名乗った。
「今夜はハンバーグなのデスッ!!」
勝利を確信した調と切歌はそう言って喜びを分かち合う。
ドカァァァンッ!!
「やってないっ!!」
「「ッ!!」」
が、咄嗟に『ネイル』を覆い被さるようにして防いでいたエルザはそう言いながら、『ネイル』の上に積もっていた瓦礫を吹き飛ばしながら現れる。
「任務を優先して、こちらが加減していたのでありますっ!!」
(そうよ、エルザちゃん。やり過ぎて船ごと『聖骸』を沈める訳にはいかないわ……撤退しましょう。)
そんななか、ヴァネッサからの“念話”が入ってくる。
「ッ!?撤退でありますかっ!?そんな簡単に……っ!!」
(可愛いエルザちゃんをボロボロにしてまでの任務じゃないわ……向こうからの情報になかった三人の装者と妙な“力”を持つ狼の存在を確認しているしね………)
「……ガンス。帰投であります。」
ヴァネッサからの撤退指示を受けたエルザはそう言いながらテレポートジェムを取り出す。
パキィンッ!パァァァ……
テレポートジェムを足元に叩きつけた瞬間、魔法陣のようなものが展開される。
次の瞬間、エルザの姿がその場から消える。
「……とりあえず……勝てた?」
「少なくとも、ここに積まれている『棺』やその中身は護れたのデス……」
『SONG』、司令室・・・
「直ちに救護班を向かわせろっ!!」
「……世界に敵対する、新たな脅威……」
「「「………」」」
風鳴司令がそう指示するなか、翼は真剣な表情でそう言いながらモニターを観て、響達も真剣な表情でモニターを見つめる。
(……ねぇ。雪那。私達がこの世界に来た理由ってあの子が関係しているのかな……)
(それはわかりません……ですが、彼女やその背後にいるだろう存在の動向には注意した方が良さそうですね………)
そんななか、セッテと雪那が“念話”で密かにそう話す。
『トーマス・ホイットモア』内・・・
『スクラップフィニッシュ!!』
「はぁっ!!」
ズバァァァンッ!!
その頃、切歌のピンチに駆けつけ、調の元へと行かせた謎の仮面の戦士は右腕を包み込むように出現させたクリアレッドのソードで周りにいた数体の武士型アルカノイズを一閃する。
ドッカァァァンッ!!
「ふぅー……これで全部か。にしてもこいつら、ノイズのくせして炭化しないなんて……前に聞いた、錬金術で創られたアルカノイズって奴か?」
タタタ……
「確かこっちに……いたデスッ!!」
「あの人が切ちゃんを助けてくれた……」
謎の仮面の戦士が首を傾げながらそう言うなか、切歌と調がそう言いながらその場に駆けつけてくる。
「………」
「……助けてくれたのは感謝するデスが……」
「あなた……一体誰ですか?」
謎の仮面の戦士に対し、切歌と調は警戒しながらそう尋ねる。
「……まぁ、それが普通の反応だよな……」
パァァァ……
対する謎の仮面の戦士がそう言うや否や赤黒い光が謎の仮面の戦士を包み込む。
「「!?」」
パァァァンッ!!
「………」
そのことに二人が困惑するなか、包み込んだ光が弾け飛ぶと同時に謎の仮面の戦士の姿が元の少年の姿へと戻る。
「どうせ『
次の瞬間、少年……燐は改めてそう名乗った。