翼の部屋・・・

「さて、我々は千景の住み家を作ってやるとするか。」

「そうね………………でも、何が欲しいのかしら………？」

「食事は先程マリアが与えていたものか、狼だから肉系か？」

「調べてみましょ……」

その後、解散となり、雪那や響達と別れ、千景とマリアと共に自室に移動した後、二人はそう話しながら携帯で一般的な狼の生態について、調べる。

「ん？んん？」

「ど、どうなんだこれ？犬とは違うのか？」

「わ、私に聞かないでよ？狼どころか動物なんて飼ったことないんだから。そう言う翼はどうなのよ？」

「わ、私とて経験ないぞ……！？」

が、経験のない二人は早速四苦八苦し始める。

「くあ～あ……」

そんな二人を他所に千景は欠伸をしながら地面に寝そべっていた。

「！」

が、何かを感じ取ったかのように起き上がりながら、険しい表情で一点を見つめる。

「？千景？」

「どうかしたの」

ヴィーッ！！ヴィーッ！！

「「！？」」

そんな千景に翼とマリアが首を傾げながらそう尋ねようとした瞬間、艦内に警報が鳴り響いた。