会議室・・・

「私達が想像していた以上に、彼女の闇は深そうだ……」

「……あぁ……」

「そうね……」

「ノゾミちゃん……凄く悲しそうな感じでした……」

「デス……」

「なんとかしてあげられないかな……」

ノゾミとセッテの二人が退出した後、そう言う翼にクリスとマリアがノゾミに過去の自分と重ねながらそう言うなか、響、切歌、調の三人はそう言う。

「他に何か質問はないでしょうか？」

「では聞くが先程、彼女が話した食人本能は今は大丈夫なのか？」

「はい。詳しくは話せませんが、ノゾミさんが抱えるアマゾンとしての食人本能は抑え込まれています。ですから、暴走して人間
（ヒト）を食べることはありません。」

そんななか、食人本能について、そう尋ねる風鳴司令に対し、説明のためにポッピーと共にその場に残った雪那は真剣な表情でそう説明する。

「そうか……それは彼女にとってもせめてもの救いだな……」

「他に何か……」

「いや。それだけ聞ければ十分だ。」

「そうですか……これは勝手なお願いかもしれませんが、ノゾミさんを嫌わないであげてくれませんか。」

「あの子は確かに一生かけても償いきれない『罪』を犯した……でも、どうしようもなく優しい子でもあるんです。今でも自分を赦せず、責め続けるくらいに……」

一通りの説明を終えた後、雪那とポッピーは真剣な表情でそう頼み込む。

「当然よ。この程度のことで彼女を見限ったりなどしないわ。」

「ノゾミちゃんももう私達の大切な友達ですから！！」

「あぁ！！」

「デス！！」

「うん！！」

「寧ろ彼女自身が罪の意識に潰されないかが心配だな。」

「皆……」

「ありがとうございます。」

対するマリア、響、クリス、切歌、調、翼の六人からの言葉にポッピーは胸を撫で下ろし、雪那は改めて頭を下げながらそう言った。