棺を護りしもの

「「?」」

「どうかした?ノゾミちゃん。セッテちゃん。」

「今……」

「誰かに見られていたような……」

ヘリに乗り込む際、そう尋ねる響に対し、視線を感じたノゾミとセッテは首を傾げながらそう答える。

「?」

「早く乗りなさい。直に『棺』の回収チームが来るわ。」

「あ。その人達のお手伝いは……」

「ノゾミ……」

「そんな状態になって何言ってるの?」

「仕事熱心なのは良いことだが我々は全員、先の戦いで疲弊しきっている。ここは専門のチームに任せて、本部に帰還するのが適切だろうな。」

『『棺』の回収に手伝いはいらないのか?』という天然を発揮させたノゾミにセッテとマリアが呆れるなか、翼は苦笑いしながらそう言って諭す。

「うっ……すいません……」

「二人とも、早く乗らないと他の方の迷惑になってしまいますよ。」

「「はぁーい。」」

雪那に急かされる形でノゾミとセッテもヘリに乗り込む。

その後、ヘリは本部へと飛び立った。
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