棺を護りしもの
「や、やったんですかね……?」
「あぁ、どうやら完全に停止したようだ。」
『こちらでも『棺』の停止を確認した。皆、よくやったな!!』
仰向けに倒れた『棺』を見ながらそう言う響に翼がそう言うなか、風鳴司令は通信越しにそう激励の言葉を贈ってくる。
「「「「やったぁぁぁっ!!」」」」
「やったね!クリスちゃん!!」
「あったり前だ!!」
「流石はクリスさんですね。」
「一時はどうなることかと思ったけど、なんとかなったわね………」
「あぁ………あの大狼がいなければ、被害はもっと大きくなっていただろう。」
ノゾミ、セッテ、切歌、調、響、クリス、雪那の七人がそう言うなか、そう言うマリアにそう言いながら翼は大狼…千景の方を見る。
「………」チョコン
が、いつの間にか千景は大狼から子犬サイズまで小さくなっている。
「「えぇえぇぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇええぇぇぇえぇえぇええぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇええぇぇぇっ!!?」」
「ちっちゃくなっちゃった!?」
「どうなってやがる!?」
千景が子犬サイズまで小さくなったことに切歌、調、響、クリスの四人がそう困惑の声を上げるなか、
ドサッ!!
「ノゾミ!?」
「「「「「「「!?」」」」」」」
今度はノゾミが倒れ込む。
「ノゾミちゃん!どうしたの!?」
「まさか……絶唱のバックファイアが!?」
「……ま……」
「「「「「「「「ん?」」」」」」」」
「魔力が……切れたぁ……」プルプル
「「「「「「……へ?」」」」」」
「……ノゾミ……」
「またやってしまいましたか……」
倒れ込んだ後、右目から涙を流しながら、プルプルと震えながらそう言うノゾミに響達六人が思わずそうすっとんきょうな声を上げるなか、セッテと雪那は苦笑いしながらそう言う。
「『また』とはどういうことだ?」
「……一応リハビリはしているんですがノゾミはまだ思うように動かせないので、魔力でカバーすることで機械の左半身を動かしているんです……」
「魔力?」
「はい。私達、魔導士の体内にある『リンカーコア』と呼ばれる特殊器官から生み出される“力”で私達、魔導士はその“力”を元に魔法を使います。」
「!?まさか、ノゾミが倒れたのは……」
「地下遺跡での自動人形達との戦い、そして、『棺』との戦いで左半身を動かすのに必要な魔力が尽きてしまったようです。」
「うぅ……う、動けない……」
「はぁ……ペース配分ができてないってことね……」
「一応一晩休めば魔力は回復しますが、今日はもう戦闘はおろか自力で起き上がるのも無理ですね。」
「なるほど……今後のことを考えるならリハビリは勿論、きちんとペース配分ができるように訓練しないとな……」
雪那のノゾミに関する説明を聞いた後、翼はそう言いながら子犬化した千景に近寄る。
「随分と小さくなってしまったようだが……大丈夫か?怪我はないか?」
近寄った後、翼はそう千景に尋ねる。
「………」
が、大狼の時のような念話による返事もなく、威嚇することもなくただ黙って翼を見上げる。
(先程と違って『声』も聞こえない……警戒されている訳でもなさそうだが大丈夫……なのか?)
そんな千景の様子に戸惑いながらも翼は抱き上げようと触れてみる。
すると、特に抵抗することもなく大人しく抱き上げられる。
「うぅ……羨ましいデス……」
「でも、どうして狼さん、小さくなっちゃったんだろ?」
「……あくまで推測ですが、この狼も分身や結界を構築するのに魔導士 の扱う魔力のような“力”を必要とし、それが枯渇してしまったために小さくなってしまったのだと思われます。」
「つまり、この狼も今はエネルギー切れということか……司令。」
『話は通信越しに聞かせてもらった。その狼も『SONG』の預りで保護する。回収班のヘリを向かわせるから、すまんがもう少しの間、そこで待機していてくれ。』
「了解しました。」
「ノゾミ、ほら。」
通信越しにそう言う風鳴司令に翼がそう返事をするなか、セッテはそう言いながらノゾミに肩を貸し、起き上がらせる。
「うぅ……ありがとう、セッテ……」
「良いよ。でも、いい加減にしないとまた(なのはさんに)怒られるよ?」
「うぐっ……」
「フフ……じゃあ怒られないよう、明日からリハビリと訓練を頑張らないとね。」
「あぁ、魔力に関してはあまり力になれんかもしれんが、私達もできる限りの協力はしよう。少し気になることもあるしな。」
起き上がらせた後、少し口を尖らせながらそう言うセッテに言葉を詰まらせるノゾミを見ながら笑顔でそう言うマリアに対し、翼も笑顔でそう言う。
「?翼。それってどういう」
バババババ……ッ!!
「あ!ヘリが来たデス!!」
そんななか、迎えのヘリが飛んできた。
「あぁ、どうやら完全に停止したようだ。」
『こちらでも『棺』の停止を確認した。皆、よくやったな!!』
仰向けに倒れた『棺』を見ながらそう言う響に翼がそう言うなか、風鳴司令は通信越しにそう激励の言葉を贈ってくる。
「「「「やったぁぁぁっ!!」」」」
「やったね!クリスちゃん!!」
「あったり前だ!!」
「流石はクリスさんですね。」
「一時はどうなることかと思ったけど、なんとかなったわね………」
「あぁ………あの大狼がいなければ、被害はもっと大きくなっていただろう。」
ノゾミ、セッテ、切歌、調、響、クリス、雪那の七人がそう言うなか、そう言うマリアにそう言いながら翼は大狼…千景の方を見る。
「………」チョコン
が、いつの間にか千景は大狼から子犬サイズまで小さくなっている。
「「えぇえぇぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇええぇぇぇえぇえぇええぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇええぇぇぇっ!!?」」
「ちっちゃくなっちゃった!?」
「どうなってやがる!?」
千景が子犬サイズまで小さくなったことに切歌、調、響、クリスの四人がそう困惑の声を上げるなか、
ドサッ!!
「ノゾミ!?」
「「「「「「「!?」」」」」」」
今度はノゾミが倒れ込む。
「ノゾミちゃん!どうしたの!?」
「まさか……絶唱のバックファイアが!?」
「……ま……」
「「「「「「「「ん?」」」」」」」」
「魔力が……切れたぁ……」プルプル
「「「「「「……へ?」」」」」」
「……ノゾミ……」
「またやってしまいましたか……」
倒れ込んだ後、右目から涙を流しながら、プルプルと震えながらそう言うノゾミに響達六人が思わずそうすっとんきょうな声を上げるなか、セッテと雪那は苦笑いしながらそう言う。
「『また』とはどういうことだ?」
「……一応リハビリはしているんですがノゾミはまだ思うように動かせないので、魔力でカバーすることで機械の左半身を動かしているんです……」
「魔力?」
「はい。私達、魔導士の体内にある『リンカーコア』と呼ばれる特殊器官から生み出される“力”で私達、魔導士はその“力”を元に魔法を使います。」
「!?まさか、ノゾミが倒れたのは……」
「地下遺跡での自動人形達との戦い、そして、『棺』との戦いで左半身を動かすのに必要な魔力が尽きてしまったようです。」
「うぅ……う、動けない……」
「はぁ……ペース配分ができてないってことね……」
「一応一晩休めば魔力は回復しますが、今日はもう戦闘はおろか自力で起き上がるのも無理ですね。」
「なるほど……今後のことを考えるならリハビリは勿論、きちんとペース配分ができるように訓練しないとな……」
雪那のノゾミに関する説明を聞いた後、翼はそう言いながら子犬化した千景に近寄る。
「随分と小さくなってしまったようだが……大丈夫か?怪我はないか?」
近寄った後、翼はそう千景に尋ねる。
「………」
が、大狼の時のような念話による返事もなく、威嚇することもなくただ黙って翼を見上げる。
(先程と違って『声』も聞こえない……警戒されている訳でもなさそうだが大丈夫……なのか?)
そんな千景の様子に戸惑いながらも翼は抱き上げようと触れてみる。
すると、特に抵抗することもなく大人しく抱き上げられる。
「うぅ……羨ましいデス……」
「でも、どうして狼さん、小さくなっちゃったんだろ?」
「……あくまで推測ですが、この狼も分身や結界を構築するのに
「つまり、この狼も今はエネルギー切れということか……司令。」
『話は通信越しに聞かせてもらった。その狼も『SONG』の預りで保護する。回収班のヘリを向かわせるから、すまんがもう少しの間、そこで待機していてくれ。』
「了解しました。」
「ノゾミ、ほら。」
通信越しにそう言う風鳴司令に翼がそう返事をするなか、セッテはそう言いながらノゾミに肩を貸し、起き上がらせる。
「うぅ……ありがとう、セッテ……」
「良いよ。でも、いい加減にしないとまた(なのはさんに)怒られるよ?」
「うぐっ……」
「フフ……じゃあ怒られないよう、明日からリハビリと訓練を頑張らないとね。」
「あぁ、魔力に関してはあまり力になれんかもしれんが、私達もできる限りの協力はしよう。少し気になることもあるしな。」
起き上がらせた後、少し口を尖らせながらそう言うセッテに言葉を詰まらせるノゾミを見ながら笑顔でそう言うマリアに対し、翼も笑顔でそう言う。
「?翼。それってどういう」
バババババ……ッ!!
「あ!ヘリが来たデス!!」
そんななか、迎えのヘリが飛んできた。