棺を護りしもの
『SONG』本部・・・
「「「………」」」
「……お母さん……?」
「ッ……風鳴司令、説明してもらえるかしら……」
通信越しに聞こえたノゾミの言葉に緒川、藤堯、友里の三人が固まり、エルフナインがそう言うなか、梨紗博士は事情を知ってるだろう風鳴司令に説明を求める。
「……聞いての通りですよ、彼女の本名は『中村 希望 』……魔法世界、『ウェズペリア』におけるスィン博士と一翔隊長の実の娘です……!!」
対する風鳴司令はモニターに映る、気を失っているスィン博士と一緒に狼に乗って、セッテや翼達と合流するノゾミを見ながら、真剣な表情でそう説明した。
南極・・・
「「ノゾミ(さん)!スィンさん!!」」
「大丈夫!?」
「うん……私もお母さ…スィン博士も大丈夫……」
無事合流した後、そう言いながら駆け寄ってくるセッテと雪那、響の三人にそう答えながら、ノゾミは気を失っているスィン博士を支えながら狼から下りる。
パァァァ……
バババババババ……ッ!!
その直後、本部にいる梨紗博士の遠隔操作によってスィン博士が纏っていたフリーダムが解除され、ヘリが飛んでくる。
『スィン博士をヘリに乗せろ!急げっ!!』
ギギギ……ッ!!
「あ!?まだ動くデス!!」
本部にいる風鳴司令がそう指示するなか、煙の中から『棺』がヘリに襲いかかろうとする。
ズバァァァンッ!!
「!?狼さん!?」
「………」
が、それを妨害するように先程、ノゾミとスィン博士を助けた狼が『棺』に襲いかかる。
その際、狼の数が七匹に増え、各々の爪から禍々しい輝きを放っている。
「「「「「「「!?」」」」」」」
「えぇっ!?」
「いつの間にか増えたデス!?」
「「「「「「「ウオオオーーーンッ!!」」」」」」」
そのことに響と切歌がそう困惑の声を上げるなか、七匹の狼は同時に『棺』に襲いかかり、翻弄していく。
「一匹から一瞬の内に七匹に変わる狼……」
「もしかして……」
「ッ……あの狼についてはよくわからないが、今はスィン博士を安全に離脱させよう……」
その様子を見て雪那とノゾミがそう言うなか、そう言う翼の指示の元、一同はヘリへと向かう。
『SONG』本部・・・
「ふぅ……」
(どうやら『あっち』の方も大丈夫みたいね。)
「梨紗博士、スィン博士の容態は?」
パソコンでスィン博士のバイタルチェックを行った梨紗博士に対し、風鳴司令はそう尋ねる。
「大丈夫。衝撃で気を失っただけで特に異常はないわ。」
「そうですか……」
「それで、あのイレギュラーをどう見る?風鳴司令……」
「状況から考えて自然界のものではないのは明らか。加えて現れたタイミングとノゾミ君やスィン博士を助けたことから考えて……」
「あの子達と同じ異世界から来た存在の可能性が高い……ということね……」
「えぇ……」
モニターに映る、七匹に増えて『棺』を取り囲む大狼を観ながら、二人は真剣な表情でそう話した。
「「「………」」」
「……お母さん……?」
「ッ……風鳴司令、説明してもらえるかしら……」
通信越しに聞こえたノゾミの言葉に緒川、藤堯、友里の三人が固まり、エルフナインがそう言うなか、梨紗博士は事情を知ってるだろう風鳴司令に説明を求める。
「……聞いての通りですよ、彼女の本名は『
対する風鳴司令はモニターに映る、気を失っているスィン博士と一緒に狼に乗って、セッテや翼達と合流するノゾミを見ながら、真剣な表情でそう説明した。
南極・・・
「「ノゾミ(さん)!スィンさん!!」」
「大丈夫!?」
「うん……私もお母さ…スィン博士も大丈夫……」
無事合流した後、そう言いながら駆け寄ってくるセッテと雪那、響の三人にそう答えながら、ノゾミは気を失っているスィン博士を支えながら狼から下りる。
パァァァ……
バババババババ……ッ!!
その直後、本部にいる梨紗博士の遠隔操作によってスィン博士が纏っていたフリーダムが解除され、ヘリが飛んでくる。
『スィン博士をヘリに乗せろ!急げっ!!』
ギギギ……ッ!!
「あ!?まだ動くデス!!」
本部にいる風鳴司令がそう指示するなか、煙の中から『棺』がヘリに襲いかかろうとする。
ズバァァァンッ!!
「!?狼さん!?」
「………」
が、それを妨害するように先程、ノゾミとスィン博士を助けた狼が『棺』に襲いかかる。
その際、狼の数が七匹に増え、各々の爪から禍々しい輝きを放っている。
「「「「「「「!?」」」」」」」
「えぇっ!?」
「いつの間にか増えたデス!?」
「「「「「「「ウオオオーーーンッ!!」」」」」」」
そのことに響と切歌がそう困惑の声を上げるなか、七匹の狼は同時に『棺』に襲いかかり、翻弄していく。
「一匹から一瞬の内に七匹に変わる狼……」
「もしかして……」
「ッ……あの狼についてはよくわからないが、今はスィン博士を安全に離脱させよう……」
その様子を見て雪那とノゾミがそう言うなか、そう言う翼の指示の元、一同はヘリへと向かう。
『SONG』本部・・・
「ふぅ……」
(どうやら『あっち』の方も大丈夫みたいね。)
「梨紗博士、スィン博士の容態は?」
パソコンでスィン博士のバイタルチェックを行った梨紗博士に対し、風鳴司令はそう尋ねる。
「大丈夫。衝撃で気を失っただけで特に異常はないわ。」
「そうですか……」
「それで、あのイレギュラーをどう見る?風鳴司令……」
「状況から考えて自然界のものではないのは明らか。加えて現れたタイミングとノゾミ君やスィン博士を助けたことから考えて……」
「あの子達と同じ異世界から来た存在の可能性が高い……ということね……」
「えぇ……」
モニターに映る、七匹に増えて『棺』を取り囲む大狼を観ながら、二人は真剣な表情でそう話した。