行き着く先は・・・

現在、『SONG』、メンテナンスルーム・・・

「お父さんっ!!」ガバッ!!

「「!?」」

『SONG』のメンテナンスルームにて、ノゾミはそう言いながら飛び起きる。

「はぁ……はぁ………」

(今のは………)

「大丈夫ですか?ノゾミさん。」

「凄くうなされていたようですが………」

冷や汗を流しながら先程視た夢について、思い起こすノゾミに対し、近くで診ていた雪那とエルフナインがそう話しかける。

「雪那ちゃん、エルフナインちゃん……セッテとポッピーは………?」

「お二人は今、飲み物を買いに行っております。」

「ノゾミさん、司令室に戻った後、急に倒れられたんですが………覚えてますか?」

セッテと明日那ポッピーが近くにいないことに気付いたノゾミに雪那がそう説明するなか、エルフナインはそう尋ねる。

「!?」

対するノゾミは司令室でスィン博士が語った『『この世界』の一翔の死』と先程、視た夢の内容を思い出し、顔が青ざめながら震え出す。

「ノゾミ!?」

「大丈夫!?」

「セッテさん、ポッピーさん。」

そんななか、飲み物を買って戻ってきたセッテと明日那ポッピーがそう言いながら駆け寄る。

「大丈夫……大丈夫だから………」

対するノゾミはそう言いながらなんとか震えを抑える。

「とりあえずボクはノゾミさんが目を覚ましたことを報告しに行きますね。」

「はい、ノゾミ。」

「ありがとう。セッテ。」

エルフナインがそう言いながら出ていった後、ノゾミはセッテから渡されたポカリを飲んで気持ちを落ち着かせる。

「ふぅ………」

(あの妙に現実味があった夢は………)

「本当に大丈夫?ノゾミ。」

気持ちを落ち着かせた後、夢のことについて、思案し始めるノゾミに対し、セッテがそう言いながら隣に腰掛ける。

「うん。皆のおかげでなんとか落ち着いた………ちょっと皆に聞いてほしいんだけど………」

対するノゾミはそう言いながら先程、視た夢の内容を三人に話した。
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