行き着く先は・・・

「全員、ゴーグルに表示されるモニターを熱源探知サーモグラフィーに切り替えておけ。」

「「「「「了解!!」」」」」

『一翔!?どうしたの!!?』

「大丈夫だ、スィン。これから脱出する……聞いてた通りだ!調査は中止!今から地上まで撤退する!!」

「「「「「了解!!」」」」」

スィン博士にそう連絡した一翔隊長がそう指示するなか、

ズバァァァンッ!!

「うわぁぁぁっ!?」

ドサッ!!

「!?後藤!!」

後藤隊員が襲いかかってきた『何か』に斜めに斬り裂かれる。

「どういうことだ!?」

「サーモグラフィーには何も映らなかったぞ!?」

「くっ!よくも後藤を!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

隊員二人がそう困惑の声を上げるなか、一人の隊員がそう言いながら銃撃する。

ズバァァァンッ!!

ドサッ!!

が、逆に『何か』に首を飛ばされる。

「ジョニー!!」

「くっ!!」

ドカァァァンッ!!

一翔隊長は咄嗟に『何か』に向けて手榴弾を投げつけ、吹き飛ばす。

が、吹き飛ばされた『何か』は爆発のダメージを受けた様子もなく立ち上がろうとする。

「!?効いてないだと!?」

「こいつ……化け物か!?」

「例え、倒せずとも吹き飛ばしたり、怯ませたりできれば十分だ!とにかく自分達が生き残って脱出するのを最優先させろ!!」

「「「ハッ!!」」」

そうして残った四人は銃撃や手榴弾で牽制しながら脱出しようとする。

が、それらの攻撃をものともしないどころか次から次へと増えていく『何か』に一人、また一人と刈り取られていく。

「くそ………っ!!」

そんななか、一翔隊長の目に映り込んだのは足裏に付いた刃でスケートのように滑走しながら向かってくる、鏡のような仮面を着け、両腕にも刃が付いた骨格のみの人型をした『何か』だった。

何?…この、夢………?こんなの、知らない………知らない知らない知らない!!そんなことないっ、お父さんが………お父さんが………っ!!
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