装者達の日常と災厄の予兆

「………それじゃあ、行ってきます。」

ノゾミ達の模擬戦から一月ひとつき後、一人暮らししている部屋にて、クリスは初任給で購入した両親の仏壇に手を合わせてから登校する。

「くしゅんっ!この寒さ……プチ氷河期処じゃないぞ……」

「おっはよーっ!クリスちゃんっ!!」

「今日も寒いね。」

軽くくしゃみしながら登校している最中でそう挨拶をしてくる響と未来の二人と出会でくわす。

「……あぁ、寒いな。」

「寒いよねぇ~。でも、あったかいよねぇ~?お揃いの手袋♪」

「💢」

バキャーンッ!!

「ぶへっ!?」

「毎朝毎朝、押し付けがましいんだよ!おまえはぁっ!!」

次の瞬間、何かがしゃくに障ったクリスはそう言いながらカバンで響の頭を殴る。

「調子に乗りすぎ。はしゃぎすぎ。」

「うぅ~、でもさ。二人で選んだ手袋を着けてくれてるのが嬉しくてさぁ。」

クリスに続いてそう言ってたしなめる未来に対し、響は頭を擦りながら笑顔でそう言う。

「ッ……」

「学校だって毎日来てくれるし♪」

「確か大学の推薦も貰ってるんだよね?
本当に凄いよ……」

「そ、それはだな……あたしは皆と違って学校に行けてなかったから、その分をだな……」

「「フフ……」」

笑顔でそう言う二人の言葉にクリスは恥ずかしそうにしながら口ごもる。

「……けどもう、呑気に勉強している訳にも、いかないかもしれないな……」

が、次の瞬間、クリスは真剣な表情を浮かべながら静かにそう呟いた。
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