甦る破壊の力
「安心してください。あの時と違って、ちゃんと本を読んで勉強しましたから。」
「悪い、フラン。料理に関してはおまえの『安心してください』は信用できないんだぜ。」
「何処の世界に『滋養に効くから』って理由でマムシと蜂の子を砕いて溶かしたものを鍋の出汁にする奴がいるのよ!?あんな出汁じゃ折角の鶏肉の味も死んでしまうわ!!」
「まぁ、その鶏肉も既にサッと茹でられたササミが殆どで更に火が通り過ぎてたけどな。」
「健康的だったとは思っているんですが……」
「「精神衛生的には良くない。」」
「………」
セレナが思わずポカンとしているなか、三人の攻防戦は続く。
「だいたいあんた、この前、アリスの留守中の店番頼まれてた時、偶々、店にきた私と魔理沙が『ソルティドッグ』を注文したら、『塩でできた仔犬』の像を作ってきたじゃない!!」
「あれは最早『料理』ではなく一つの『芸術作品』だったな……」
「流石の私もあんなものを食べたら、塩分の過剰摂取で死んでしまうわ!!」
「ですがご注文通り、『塩の犬 』でしたよ?」
「意味が違う!!」
「フラン。『ソルティドッグ』というのは実際はグレープフルーツの入ったウォッカのグラスに塩を付けたものなんだぜ。」
「!?」
「比較的簡単なものを注文したつもりだったんだが……まさか、そのまんまでくるとは思わなかったんだぜ……」
「……ふっ、ふふ、フフフ……」
「「「?」」」
「ご、ごめんなさい。でも、フランさん達のやりとりが面白くて……あはははははっ!!」
そんななか、三人のやりとりがツボに入ったセレナは思わず笑い出す。
「面白い……ですかね?」
「私と魔理沙は全然面白くないわ……今にもあの『滋養闇鍋』や『塩の仔犬 』の味が蘇りそう………」
「ま、まぁ、セレナの元気が少しは出たみたいだから結果オーライだぜ……」
「っていうか食べたのか……『塩の仔犬 』………」
「あぁ、霊夢が『この子達に罪はない!』って言って二匹ともな……すぐに病院に運ばれたけど………」
※良い子ども、良い大人は真似しないでね。
「ルーミアー。皆の分のプリンできたから運ぶのを手伝ってぇー。」
若干引きながらそう言うルーミアに魔理沙がそう説明するなか、厨房の奥からそう言うシュガーの声が聞こえてくる。
「あぁ、うん。今、行くぅ~。」
「……セレナさんはお料理とかするんですか?」
対するルーミアがそう言いながら厨房に消えるなか、フランはそう尋ねる。
「そうですね……昔はマリア姉さんと一緒にFISの人のお手伝いをする形で少し習ったりしましたね。」
「そうですか……」
「……良かったら今度、一緒にマリア姉さんからお料理を習いませんか?」
「良いんですか?」
「はい。フランさんと一緒にお料理を習うのは楽しそうですし。マリア姉さんも喜んで引き受けてくれると思いますよ。」
「……では、お言葉に甘えて……」
「プリンできたぞぉー。」
そんななか、シュガーがそう言いながら、厨房からルーミアと協力して9人分のプリンを運んでくる。
「へぇ……シンプルなプリンだね。」
「意外ね。シュガーならプリンアラモードにでもするのかと思ったんだけど……」
「何もなければそうしてたけど、非常事態の今は流石にそこまでの余裕はないからシンプル・イズ・ザ・ベストにしたじぇ。」
「なるほど………」
「それじゃあ……」
「「「「「「「「「いただきます。」」」」」」」」」
そうしてセレナ達はシュガーの作ったプリンを食べ始める。
「あ。このプリン、美味しい……」
「ただ甘いんじゃなくて卵本来の味が活かされてるわね。」
「カラメルの甘味も絶妙に良いね。」
「フフ……上手くいって良かったじぇ。」
「本当に料理は上手いわねぇ……シュガーは。」
「だな。」
「うぅ……羨ましいです………」
自分が作ったプリンを食べて各々、そう感想を述べるアキ、レイラ、ツキトの三人にシュガーが笑顔でそう言うなか、霊夢と魔理沙、フランの三人はそう言う。
「!この味……」
(昔、マリア姉さん達と一緒に作ったプリンの味に似ている………)
そんななか、シュガーの作ったプリンを食べたセレナは六年前、マリアと切歌、調の三人と一緒にナスターシャ教授の誕生日のために作ったプリンの味を思い起こす。
「!?せ、セレナ!?」
「どうしたんだぜ!?」
「「「「「「!?」」」」」」
「………」ポロポロ
次の瞬間、ポロポロと流し始めたセレナの涙を見て、霊夢と魔理沙は慌てながらそう尋ねる。
「ち、違うんです……ただ、シュガーさんが作ったプリンの味が似ていて………」
そんな霊夢達に対し、セレナは涙を拭いながら六年前、マリア達と一緒にナスターシャ教授のために作ったプリンのことを話した。
「悪い、フラン。料理に関してはおまえの『安心してください』は信用できないんだぜ。」
「何処の世界に『滋養に効くから』って理由でマムシと蜂の子を砕いて溶かしたものを鍋の出汁にする奴がいるのよ!?あんな出汁じゃ折角の鶏肉の味も死んでしまうわ!!」
「まぁ、その鶏肉も既にサッと茹でられたササミが殆どで更に火が通り過ぎてたけどな。」
「健康的だったとは思っているんですが……」
「「精神衛生的には良くない。」」
「………」
セレナが思わずポカンとしているなか、三人の攻防戦は続く。
「だいたいあんた、この前、アリスの留守中の店番頼まれてた時、偶々、店にきた私と魔理沙が『ソルティドッグ』を注文したら、『塩でできた仔犬』の像を作ってきたじゃない!!」
「あれは最早『料理』ではなく一つの『芸術作品』だったな……」
「流石の私もあんなものを食べたら、塩分の過剰摂取で死んでしまうわ!!」
「ですがご注文通り、『
「意味が違う!!」
「フラン。『ソルティドッグ』というのは実際はグレープフルーツの入ったウォッカのグラスに塩を付けたものなんだぜ。」
「!?」
「比較的簡単なものを注文したつもりだったんだが……まさか、そのまんまでくるとは思わなかったんだぜ……」
「……ふっ、ふふ、フフフ……」
「「「?」」」
「ご、ごめんなさい。でも、フランさん達のやりとりが面白くて……あはははははっ!!」
そんななか、三人のやりとりがツボに入ったセレナは思わず笑い出す。
「面白い……ですかね?」
「私と魔理沙は全然面白くないわ……今にもあの『滋養闇鍋』や『
「ま、まぁ、セレナの元気が少しは出たみたいだから結果オーライだぜ……」
「っていうか食べたのか……『
「あぁ、霊夢が『この子達に罪はない!』って言って二匹ともな……すぐに病院に運ばれたけど………」
※良い子ども、良い大人は真似しないでね。
「ルーミアー。皆の分のプリンできたから運ぶのを手伝ってぇー。」
若干引きながらそう言うルーミアに魔理沙がそう説明するなか、厨房の奥からそう言うシュガーの声が聞こえてくる。
「あぁ、うん。今、行くぅ~。」
「……セレナさんはお料理とかするんですか?」
対するルーミアがそう言いながら厨房に消えるなか、フランはそう尋ねる。
「そうですね……昔はマリア姉さんと一緒にFISの人のお手伝いをする形で少し習ったりしましたね。」
「そうですか……」
「……良かったら今度、一緒にマリア姉さんからお料理を習いませんか?」
「良いんですか?」
「はい。フランさんと一緒にお料理を習うのは楽しそうですし。マリア姉さんも喜んで引き受けてくれると思いますよ。」
「……では、お言葉に甘えて……」
「プリンできたぞぉー。」
そんななか、シュガーがそう言いながら、厨房からルーミアと協力して9人分のプリンを運んでくる。
「へぇ……シンプルなプリンだね。」
「意外ね。シュガーならプリンアラモードにでもするのかと思ったんだけど……」
「何もなければそうしてたけど、非常事態の今は流石にそこまでの余裕はないからシンプル・イズ・ザ・ベストにしたじぇ。」
「なるほど………」
「それじゃあ……」
「「「「「「「「「いただきます。」」」」」」」」」
そうしてセレナ達はシュガーの作ったプリンを食べ始める。
「あ。このプリン、美味しい……」
「ただ甘いんじゃなくて卵本来の味が活かされてるわね。」
「カラメルの甘味も絶妙に良いね。」
「フフ……上手くいって良かったじぇ。」
「本当に料理は上手いわねぇ……シュガーは。」
「だな。」
「うぅ……羨ましいです………」
自分が作ったプリンを食べて各々、そう感想を述べるアキ、レイラ、ツキトの三人にシュガーが笑顔でそう言うなか、霊夢と魔理沙、フランの三人はそう言う。
「!この味……」
(昔、マリア姉さん達と一緒に作ったプリンの味に似ている………)
そんななか、シュガーの作ったプリンを食べたセレナは六年前、マリアと切歌、調の三人と一緒にナスターシャ教授の誕生日のために作ったプリンの味を思い起こす。
「!?せ、セレナ!?」
「どうしたんだぜ!?」
「「「「「「!?」」」」」」
「………」ポロポロ
次の瞬間、ポロポロと流し始めたセレナの涙を見て、霊夢と魔理沙は慌てながらそう尋ねる。
「ち、違うんです……ただ、シュガーさんが作ったプリンの味が似ていて………」
そんな霊夢達に対し、セレナは涙を拭いながら六年前、マリア達と一緒にナスターシャ教授のために作ったプリンのことを話した。