神の毒
廊下・・・
「ノゾミ………」
その頃、アカリ達と共に置いていかれてしまったセッテは他でもないノゾミによって悲惨な状態になった廊下を見渡しながら、哀しみの表情を浮かべながら茫然と立ち尽くす。
「なにボォーっとしてんのよ?」
「!?」
「さっさとノゾミを追っかけなさい。ここはあたしが受け持つから……」
「美咲………」
「今のノゾミは誰がどう見たって普通な状態じゃない。止めないと取り返しのつかないことになる……」
「……でも………」
(私に今のノゾミが止められるの?『ハルシオン世界 』でも止めてあげられなかった処か最後まで向き合えなかった私に………)
『ハルシオン世界』で気持ちのすれ違いやノゾミの『負の一面』を知ってしまったことから最後まで仲違いしてしまったことを引き摺っていたセッテに『迷い』が生じる。
「………」
パァンッ!!
「プギュッ!?」
「しっかりしなさい!あんた、それでもあの子の親友!?」
そんななか、突然、セッテと向かい合った美咲がセッテの顔を挟むように両手で叩 いてから真剣な表情でそう喝を入れる。
「美咲………」
「正直、あの合宿から今日までの間、あんた達に何があったのか知らない。だけど今、ノゾミは『道』を踏み外しかけているのよ!?だったらそれをぶん殴ってでも止めてあげるのが親友 でしょ!?それができるのはあの子と一緒にいたあんただけでしょうが!!!」
「!?」
そう言う美咲の喝を聞いてセッテは『ジニア動乱』に巻き込まれるまでの間、ノゾミと過ごした日々、そして今朝、ノゾミと交わした『約束』を思い出す。
(そうだ………今は夫婦だけど、なのはさんはフェイトさんに初めて会った頃、手を伸ばしても跳ね除けられたって言っていた。それでも、なのはさんは何度も手を伸ばした。『友達になりたい』という想いで、何度も何度も。だから、今の二人がある……だったら!!)
「……ありがとう、美咲。お陰で目が覚めた!!」
「たいしたことはしてないわ。ただ自分の主張を押し通しただけ……今度はあんたが主張を押し通してあのバカ娘をひっぱたいてきなさい!!」
「うん!じゃあ、ここをお願い!!」
(もう逃げない!例え、自分勝手だって言われようが私も何度だって手を伸ばす!!あの時に交わした『希望 』を……『幻想 』にしてたまるかっ!!!)
セッテはそう思いながら、ノゾミの元へ向かって駆け出した。
「ノゾミ………」
その頃、アカリ達と共に置いていかれてしまったセッテは他でもないノゾミによって悲惨な状態になった廊下を見渡しながら、哀しみの表情を浮かべながら茫然と立ち尽くす。
「なにボォーっとしてんのよ?」
「!?」
「さっさとノゾミを追っかけなさい。ここはあたしが受け持つから……」
「美咲………」
「今のノゾミは誰がどう見たって普通な状態じゃない。止めないと取り返しのつかないことになる……」
「……でも………」
(私に今のノゾミが止められるの?『
『ハルシオン世界』で気持ちのすれ違いやノゾミの『負の一面』を知ってしまったことから最後まで仲違いしてしまったことを引き摺っていたセッテに『迷い』が生じる。
「………」
パァンッ!!
「プギュッ!?」
「しっかりしなさい!あんた、それでもあの子の親友!?」
そんななか、突然、セッテと向かい合った美咲がセッテの顔を挟むように両手で
「美咲………」
「正直、あの合宿から今日までの間、あんた達に何があったのか知らない。だけど今、ノゾミは『道』を踏み外しかけているのよ!?だったらそれをぶん殴ってでも止めてあげるのが
「!?」
そう言う美咲の喝を聞いてセッテは『ジニア動乱』に巻き込まれるまでの間、ノゾミと過ごした日々、そして今朝、ノゾミと交わした『約束』を思い出す。
(そうだ………今は夫婦だけど、なのはさんはフェイトさんに初めて会った頃、手を伸ばしても跳ね除けられたって言っていた。それでも、なのはさんは何度も手を伸ばした。『友達になりたい』という想いで、何度も何度も。だから、今の二人がある……だったら!!)
「……ありがとう、美咲。お陰で目が覚めた!!」
「たいしたことはしてないわ。ただ自分の主張を押し通しただけ……今度はあんたが主張を押し通してあのバカ娘をひっぱたいてきなさい!!」
「うん!じゃあ、ここをお願い!!」
(もう逃げない!例え、自分勝手だって言われようが私も何度だって手を伸ばす!!あの時に交わした『
セッテはそう思いながら、ノゾミの元へ向かって駆け出した。