神の毒

「!?」

(皆が危ない!!)

「マグネットパワーオン!!」

セッテはそう思いながら磁力でノゾミの黒雷を反らしながらアカリ達の前まで移動し、

ズズズ……ッ!!

瓦礫を引き寄せて即席の壁を作り、黒雷と黒風の両方を防ぐ。

「アアアアアアアアアッ!!!」

ドンッ!!

ズババババババババババババババババババババァァァンッ!!

その間にノゾミは黒雷と黒風を纏いながら突っ込み、ノイズを斬り倒しながら突き進んでいってしまった。

『一刀繚乱』

ガラガラ……ッ!!

「大丈夫?皆……」

「う、うん。ありがとう、セッテちゃん……」

「ノゾミちゃん……どうしたんだろ……」

「なんか……私達の知るノゾミさんじゃなかったような………」

ノゾミが突き進んでしまった後、そう尋ねるセッテに対し、ノゾミを幼い頃から知るアカリとジェイ、カインの三人は困惑しながら、ノゾミが通っていったと思われる、変わり果てた廊下の惨状を見ながらそう言う。

廊下はまるで『嵐』が吹き抜けた跡のように悲惨な状態になっていた。
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