杯の少女

二ヶ月前、『武人の国』、城・・・

「他の『博麗シリーズ』の捜索?」

「えぇ……あなた達、『時空管理局』に他の世界又は次元に散り散りになっている『博麗シリーズ』……私の姉さん達を探してほしいの………」

二ヶ月前、『Xマジンラー』の科学者、影虎がショッカーと組んで引き起こした『絶対能力闇レベル6ダーク事件』を解決した後、城の一室にてそう言うはやてに対し、霊夢は真剣な表情でそう依頼する。

「霊夢さんのお姉さん達………」

「……私達六人の『博麗シリーズ』は『想いを現実かたちにする』力、『博麗の力』を受け継ぐ巫女でもあった母の遺伝子を元に産み出されたわ……この世界を含む『全ての世界』を護るためにね………」

霊夢の『姉』に当たる他の五人の『博麗シリーズ』について、なのはがそう呟くなか、霊夢は真剣な表情でそう説明する。

「でも、そんな母の想いを当時、私利私欲のために『Xマジンラー』と密かに手を組んでいた国の上層部は裏切り、母から私達を奪い『Xマジンラー』に売り渡そうとしたわ……!!」

「私利私欲による上層部の裏切り………」

「どの国、いや、どの世界にもあるんやね……そういうのは………」

「上層部の裏切りに気付いた母は次元転送装置で私以外の『博麗シリーズ』を転送させて逃がすことに成功したわ……でも………」

「霊夢さんの転送は間に合わず、霊夢さんは捕まり、再調整で『Xマジンラー』の手に落ちた………」

「母はその際、起動させた『精神転送プログラム』で自分の精神の一部を私に転送させることに成功したけど、その後に受けた傷が原因で命を落としたわ……!!」

「霊夢さん……」

「……ほな、他の『博麗シリーズ』の捜索と保護。それが依頼で良いですか?」

顔を俯かせ悲しそうに目を伏せながら、爪が食い込むほどに強く拳を握り締めながらそう言う霊夢の姿になのはがそう言うなか、はやては改めてそう確認する。

「えぇ……お願いするわ……」

「わかりました。」

「他の任務との兼ね合いになるので時間はかかってしまいますが……最善を尽くします。」

こうしてなのは達は霊夢からの依頼を受けることになった。
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