『フォールテ学園』、１年Sクラス、教室・・・

「♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

(ファンタジー世界って日本とかと比べるとテーブルマナーが悪いイメージがあったけどこの子のはまぁ、綺麗だな……食べる順番は肉とか明らかに好きなものからいっちゃってるけど………)

昼休み、両膝をくっつけて脚を右側に流し、背もたれにかけずに背筋をピシッと伸ばした状態で弁当のおかずを箸で一口サイズに切ってから口に運んで美味しそうに食べるノゾミを見ながら、月音はそう思いながらサンドイッチを口にする。

「あっ……髪の毛が………」

そんななか、髪が顔にかかったノゾミはそう言いながら食事を中断し、髪を捲し上げる。

(……色っぽいな………)

「ねぇ。ノゾミちゃん………」

「なんか……変わった……？」

そんなノゾミの仕草や艶やかな唇を見て、月音がそう思っているなか、アカリとジェイが首を傾げながらそう尋ねてくる。

「？変わったって？」

「？」

対するノゾミはそう尋ねながら食事を中断し、セッテも首を傾げながら食事を中断する。

「何ていうか食べ方が綺麗になったというか………」

「大人っぽくなったというか………」

「妙に色っぽくなってね？wwwww」

「い、色っぽいって………」

「なんか最近で変わったこととか心当たりない？」

「変わったこと………ッ！！？」ﾎﾞﾝｯ!!

(あ。真っ赤になった。)

アカリからの質問に『『ハルシオン世界』で千花と『一線を超えた』』時のことを思い出したノゾミは頭から湯気が上るくらい真っ赤になる。

「ノゾミちゃん！？」

「どうしたの！？顔が真っ赤だけど！！？」

「え、あ、あうぅ………」ﾌﾟｼｭｰ

ノゾミの突然の変化にヴィオラとエレンはそう尋ねるも当のノゾミは顔を真っ赤にし涙目になりながら慌てふためく。

「むむっ！その超珍しい初な乙女反応！！wwwwwもしかしなくてもノゾミちゃんは処(ｽﾞﾄﾞｫﾝｯ!!)(ｽﾞﾄﾞｫﾝｯ!!)」

「前々から思ってたけど！！」

「少しはデリカシーを持ちなさい！！」

からかいの言葉の最中、零次は正面はセッテから、背後はラミから強烈なパンチを貰い、頭部が見事にプレスされる。

「ぐおぉぉ……前が……見えぬ………」

「まぁたやってるのかよ、マサキの奴………」

「本当に懲りないよなぁ………」

前と後ろ両方から拳の後がはっきりと残るくらいの勢いで頭部をプレスされ悶える零次を見ながら、他のクラスメイトはそう話をする。

「「それにしても………」」

「あうぅ………」ﾌﾟｼｭｰ

(ナカムラって………こんな乙女な反応する奴だったっけ……？)

(ノゾミ(ちゃん)さん……なんか可愛くなってる………！！)

そんななか、未だに顔を真っ赤にし涙目になりながら俯くノゾミにクラスメイトの男子は顔を少し赤らめて首を傾げながら、女子は若干悶えながらそう思った。