戦姫達との邂逅

ナカムラ家、大広間・・・

「さて、今日、『ビャッコの森』にて観測されたロストロギアの調査報告やその他の報告、今後の動きについての会議を始める訳やけど………」チラッ

「大丈夫?セレナ。」

「うん……こういう場は初めてだけど大丈夫だよ。マリア姉さん。」

入浴並びに夕食を終えた後、はやて、佳奈多、フェイト、マリア、シグナム、ヴィータ、カオリ、シャトラ、ティアナ、スバル、和也、ヴェルザの十二人に響達五人とセレナを加えた総勢十八人による会議の始め、はやてが少し緊張している様子のセレナを見ながらそう言うなか、そう尋ねるマリアに対し、セレナはそう答える。

「そう……無理はしないでね。」

「それじゃあ、ティアナ、スバル。報告してくれるか?」

「はい。『ビャッコの森』から観測されたロストロギアは翼さんとマリアさんの読み通り、聖遺物でした。」

「「「「「「!?」」」」」」

『ビャッコの森』から観測されたロストロギアが聖遺物だったというティアナからの報告に響達五人とセレナは驚愕の表情を浮かべる。

「やはり、聖遺物だったか……」

「え~と・・・グッシー・・・何ていったっけ?」

「『グシスナウタル』よ。『グシスナウタルの矢』。」

フェイトがそう言うなか、首を傾げながらそう言うスバルに対し、ティアナは冷静にそう言う。

「『グシスナウタル』……自分の意思で飛び回る魔法の矢ね…」

「で、そのグシスナウタルなんですが……」

「………」

グシスナウタルについて、マリアがそう言うなか、ティアナはそう言いながらヴェルザの方を見る。

よく見てみると、首もとに響達装者組が掛けているものと同じ赤い結晶のペンダントが掛けられていた。

「え~と……ヴェルザちゃんが回収しようと触った瞬間、シンフォギアのペンダントになっちゃいました……」

『!?』

「えぇっ!?」

「ヴェルザも装者ってことデスか!?」

グシスナウタルがシンフォギア化してヴェルザの首もとにあるというスバルからの報告に周りが驚愕するなか、響はそう困惑の声を上げ、切歌がそう尋ねる。

「(フルフル)聖詠っていうのが頭に浮かばないから多分、まだ装者じゃない……」

「?『まだ』ってどういうこと?」

対するヴェルザが言った『まだ』という単語の意味について、未来は首を傾げながらそう尋ねる。

「………」スッ

「?」

対するヴェルザは無言でグシスナウタルを未来に手渡し、未来は首を傾げながらも受け取る。

ヒューン

『!?』

「………」

が、グシスナウタルはひとりでに動き出し、ヴェルザの手元に戻っていく。

「見てわかる通り、シンフォギア化したグシスナウタルはどういう訳かヴェルザから離れなくなりました。」

「グシスナウタルがヴェルザちゃんを持ち主に選んだってこと?」

「まるで伝承通りね。」

ティアナからの報告を聞いて、響とマリアはそう言う。

「まぁ、ヴェルザとグシスナウタルの件は今後の様子見ということでティアナ、スバル、それとフェイト執務官。続いての報告をお願い。」

「はい。今回、遭遇した敵対戦力は『Xショッカー』。『Xマジンラー』と違ってショッカーと財団Xが統合された新勢力と考えられます。」

「今回の戦闘にて、戦闘員の他にワーム、ゾディアーツ、ファンガイア、魔化魍、それとマスカレイドドーパントやダスタード、グール等が確認されてます。」

「それと『Xマジンラー』からの刺客もありました。今回の戦闘ではデスガン。それとヒューマギアが変身したマギアと戦闘しました。」

「ヒューマギア……フェイト執務官がノゾミちゃんとセッテちゃんと一緒に行った『ハルシオン世界』にもいたアンドロイドやったな………」

「はい。正確には『飛電インテリジェンス』という企業で開発されたアンドロイドです。その技術を何処からか入手していたソロモンが独自に開発した個体かと。」

「なるほどな・・・」

「あのぉ……お話の途中、すいません。『Xマジンラー』って何ですか?」

三人からの報告を聞いてそう言うはやてにフェイトがそう言うなか、響が恐る恐るそう尋ねた。
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