戦姫達との邂逅

『アトラン王国』・・・

「なんつうか……本当に『地球』とは全く違う世界に来たんだな……」

「中世ヨーロッパ処かファンタジーの世界だもんね。」

「でも、美味しそうな匂いが色んな所からしてたよね♪未来♪」

「獣人さんや魔族さんも一杯いたデス♪」

「あの耳や尻尾の触り心地がどうなっているのか……気になる……」

「あはは……あ。彼処がこの世界で一番お世話になってる人の家だよ。」

Xショッカーやアルゲンマギアとの戦闘を終え、無事に合流してから『アトラン王国』に入った後、クリス、未来、響、切歌、調の五人がそう言うなか、一行はナカムラ家へと到着する。

「うわぁ……大きい……」

「デス……」

「大きいけど……」

「屋敷って言うより……」

「どっかの部隊の基地……だな……」

「何時(いつ)見ても六課の隊舎そっくりね。」

「だねぇ~。」

ナカムラ家の外観について、響、切歌、未来、調、クリスがそう言うなか、ティアナとスバルはそう言う。

「ティアナさんとスバルさんも何回か来たことあるんですか?」

「まぁね。」

「六課の仕事で何回かここの人にはお世話になってるんだよ。」

「因みにここは私の家だよ。」

「?ヴェルザちゃんってお嬢様なの?」

そう尋ねる未来にティアナとスバルがそう答えるなか、そう言うヴェルザに対し、響は首を傾げながらそう尋ねる。

「(フルフル)違う……私は養子だから……」

「へ?それってどういう」

ヒューン

「「「「「!?」」」」」

そんななか、『識別するよ君』が飛んでくる。

「「「「「○Х△◇#☆ヱ‡!?!?!?」」」」」

「まぁ、初めては皆、そんな反応よね。私達もビックリしたし。」

「だねぇ~。」

「あはは……説明してなかったね。これは『識別するよ君』って言って、敷地内に入った人の『悪意』を識別するセキュリティシステムなんだよ……」

『(ピピッ!!)悪人の反応なし。』

苦笑いしながらそう言うフェイトの説明の後、『識別するよ君』はそう言いながら何処かへと飛んでいく。

「し、識別するよ君……」

「まんまじゃねぇか!!」

「?この世界じゃ科学は衰退しているんじゃないんですか?」

『識別するよ君』のネーミングに響とクリスがそうツッコミを入れるなか、未来は首を傾げながらそう尋ねる。

「お姉ちゃんが言ったでしょ。この世界にもお姉ちゃんと同じように『地球』から来た人達もいるって。この家を建てたのはそんな人達の一人だよ。」

「結構凄い技術者なんだよ。」

「まぁ、ちょっと変わってるけどね。」

そんな未来達に対し、フェイト、スバル、ティアナの三人はそう説明する。

「そうだ。立花。」

「なんですか?翼さん。」

「後でフェイト達が話していた人にガングニールを診てもらうと良い。スバルから聞くにアームドギアがバケガニの体液で溶解したらしいからな。」

「あ。はい。わかりました。」

「シンフォギアも診ることができて……」

「変わった性格をした……」

「トンデモない技術者……」

「……まさか……」

この時、響達五人の脳裏に櫻井了子とウェル博士の顔が過る。

「五人とも、なんとなく言いたいことがわかるが、その二人ではないから安心しろ。」

「あはは……まぁ、良い人だから安心して良いよ。」

ギィィィ・・・ッ!!

「あ。扉が開いたみたいデス……ッ!?」

「「「「!?」」」」

「「………」」

そんななか、扉が開き、中からフードを目深に被った、漆黒のローブと水色のローブ姿の二人組・・・帝姿の一翔とスィンが現れた。
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