戦姫達との邂逅

『地球』、『SONG』本部、司令室・・・

「師匠。今日はどんな任務ですか?」

第97管理外世界とも第1特殊観測世界ともソロモン達の襲撃を受けた『FIS』が存在する『地球』とも違う『地球』に存在する国連直轄のタスクフォース、『SONG』本部の司令室にて、召集を受けた五人のシンフォギア装者の一人であるガングニール装者の少女、立花響は司令官であり、武術の師である風鳴弦十郎にそう尋ねる。

「先日、エルフナイン君が完成させた新たなシンフォギアがひとりでに動き、ギャラルホルンのゲートを通じて別世界に飛んでいってしまった話は聞いているな?」

「あ。はい。切歌ちゃんと調ちゃんから聞きました。」

「にわかには信じられねぇけどな。」

真剣な表情でそう確認してくる風鳴司令に対し、響の幼なじみである神獣鏡シェンショウジン装者、小日向未来と二人の一つ上であるイチイバル装者の少女、雪音クリスはそう言う。

「嘘じゃないデス!バチバチッと雷を纏いながら飛んでったデス!!」

「うん……まるで『誰かに呼ばれているか』のようだった……」

そんなクリスに対し、イガリマ装者の少女、暁切歌とシュルシャガナ装者の少女、月読調の二人はそう言う。

「呼ばれているって……」

「一体誰に?」

「それを探るのも今回の任務だ。」

「幸い、ギャラルホルンに残された履歴からミョルニルが飛んでいった世界を特定し、その世界へのゲートを開くことに成功しました。」

首を傾げながらそう言う未来と響に対し、風鳴司令と白衣を着た金髪の少女、エルフナインはそう言う。

「じゃあ、あたしらの今回の任務はミョルニルの回収ってことか?」

「あぁ、同時にその世界で何が起こっているかも探ってほしい。この二つが今回の任務だ。」

「あの……質問良いですか?」

「なんだい?未来君。」

「もし、これから行く世界にミョルニルの適合者……装者がいた場合はどうするんですか?」

「ふむ。それはその装者とミョルニルの管理状態によるな。その装者が我々のような正式な組織に所属し、暴走の危険性がなければそのままミョルニルを譲渡することになるが……」

「暴走の危険性が少しでもあれば力づくで取り返せってことか……!!」

未来からの問いにそう答える風鳴司令に対し、クリスは真剣な表情でそう言う。

「俺自身は渡れない以上、判断は君達五人に任せることになる。くれぐれも慎重に頼む。」

「わかりました!!」

「皆さん、どうかよろしくお願いします。」

こうして響、未来、クリス、切歌、調の五人はミョルニルを追って異世界に渡ることになった。
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