『楽園』・・・

「う～ん……」

「どうかした？クリスちゃん。」

カオスファクターの本拠地である『楽園』に戻った後、首を傾げながら唸るクリスに対し、ルナティックはそう話しかける。

「あ。ルナ姉。」

「悩みなら相談に乗るよ？」

「いや、別にたいしたことじゃねぇんだけど、あの管理局の装者達があたしのことを知っていたことがちょっと気になって……」

「う～ん……他人の空似、誰かと重なったんじゃない？」

「あいつらはあたしの名前まで当てやがったぞ。あたしはまだ名乗ってもいないってのに……」

「あぁ、それは多分、別次元の『クリスちゃん』を知ってたんだろうね。少なくとも、クリスちゃんには関係ないことだよ。」

「ふぅ～ん……まぁいいや。一働きしたし、ご飯にすっかな……」

「そうだね♪今日のご飯は何だろなぁ～♪」

「今日はネスが手作りうどんを振る舞うみたいだぜ。」

そう話をするクリスとルナティックの前にルドカーがそう言いながら現れる。

「あ。ルドカー君。」

「なんで急にうどん？」

「俺もよくわからんが、ネス曰く『急に食べたくなった』らしい。」

「あ。ルドカー君。とクリスちゃんとルナティックも一緒でしたか。」

首を傾げながらそう尋ねるクリスにルドカーがそう答えるなか、デスペラードがそう言いながら現れる。

「あ。デス兄。」

「どうかした？」

「ちょっとルドカー君に渡すものができたので……」

「？これは……」

そう言いながらデスペラードが手渡してきた、翠のラインが入った灰色のロストドライバーを見て、ルドカーは首を傾げる。

「君のカタストロフメモリと君自身に合わせて調整したロストドライバー、『カタストロドライバー』だよ。」