戦場に響き渡る歌声

森の中・・・

(ゾーリムか……ティガに変身して倒したとしても、ワームホールを形成している余剰エネルギーは消えない……)

「このままだと被害が拡大する一方だけど……どうする?フェイト。」

ゾーリムとワームホールを見ながらそう考えるフェイトに対し、マリアは真剣な表情でそう尋ねる。

(……神性解放するしかない……)

「マリアさん、少しだけ離れていてください。」

パァァァ・・・バサァッ!!

フェイトがそう言いながら神性解放した瞬間、フェイトの髪と瞳が輝きだし、龍の翼が出現する。

「!?」

「それじゃあ、行ってきます。」バサァッ!!

神性解放したフェイトの姿にマリアが驚愕するなか、フェイトはそう言いながらワームホールとゾーリムに向かっていく。

別荘・・・

「!?ノゾミ!!あれ!!」

「!?フェイトさん!?」

「………」

「グオォオォォオオオォオオォォォオォオオオォオオォォォオォオオオォオオォォォオォオオオォオオォォォオォッ!!!」

ボオオオォォォーーーッ!!

ワームホールとゾーリムに向かっていくフェイトを見て、セッテとノゾミがそう困惑の声を上げるなか、ゾーリムが火炎を放ってくる。

が、フェイトはワームホールから余剰エネルギーを集めながら、火炎を無効化しながら突き進む。

パァァァ・・・

次の瞬間、フェイトを中心に光が放出され、ゾーリムとワームホールを包み込む。

「グオオォォォ・・・」

シュウウウ・・・

包み込んだ後、光はゾーリムを押し込みながら徐々に圧縮するようにワームホールを閉じていった。

(よしっ。これで………)

『フェイトちゃんっ!今、次元跳躍反応を検知!!警戒してっ!!』

「ッ!!」

その直後、なのはからの通信に緩みかけた気を引き締める。

キィィィィィ……ッ!!

バルディッシュからも伝えられた情報にある方向に目を向けると、一機の白い戦闘機が次元跳躍してくる。

その戦闘機にフェイトには見覚えがあった。

「VF-25メサイア…!?一体何処の………!!?」

『こちら時空管理局、『特務GUTS』所属の早乙女アルト!フェイト執務官、なのは教導官。応答願います!!』
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