戦場に響き渡る歌声

ガキキキキキキキキキキキキキキキィンッ!!

ノゾミと襲撃者はシザースセイバーガン・セイバーモードと銃剣で十数回と斬り結ぶ。

ヒュルルルルルッ!!パシィィィンッ!!

「!?」ガクンッ!!

そんななか、地中から赤紫のヘルヘイムの植物が飛び出し、ノゾミのシザースセイバーガンに絡みつき、身動きを封じる。

「しまった!!」

「はあああぁぁぁっ!!」

襲撃者はすかさず斬り裂こうとする。

ガキィィィンッ!!

「!?なにっ!?」

「!?ネス!!」

「………」

が、いつの間にか複眼と左腕のドラゴン手甲の瞳、エクシードディスペアーメモリから黒に近い赤の輝きを放ったネスが間に入り、ディスペアーサーベルで襲撃者の銃剣を受け止める。

「フッ!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

受け止めた後、ネスは襲撃者の銃剣を弾き返し、

ボオオオォォォッ!!

「ハッ!!」

ズバァァァンッ!!

「ぐはっ!?」

灼熱の炎を纏わせたディスペアーで一閃し、吹き飛ばす。

ボオオオォォォッ!!

「!?」

ディスペアーに纏った炎はノゾミのシザースセイバーガンに絡みついていた植物も焼き払う。

「フッ!!」

その直後、ネスは右手を前に突き出す。

パァァァ・・・

その瞬間、ネスの複眼と右腕のドラゴン手甲の瞳、エクシードディスペアーメモリが黒に近い紫の輝きを放ち、右手の前にリサがかつて倒した三体の闇の神龍の一体、レオンが所持していた魔導書、『ブリュンヒルデ』が出現する。

「“ダークネスミニアド”!!」

ズガアアアァァァンッ!!

ネスがそう言った瞬間、ブリュンヒルデから紫の渦を纏った、暗黒を思わせる闇の奔流が放たれる。

「くっ!!」

パァァァ・・・

ネスが放ってきた“ダークネスミニアド”に対し、襲撃者は“障壁”を張って防ごうとする。

ズガアアアァァァンッ!!

「ぐはぁぁぁっ!?」

が、ネスの“ダークネスミニアド”の方が出力を上回り、襲撃者にダメージを与える。

「くっ……」

(この“力”は……三体の闇の神龍の内の二体の……!?)

「あなたも進化したのね……ネス………」

「あぁ……おまえを超えるため、“力”をくれた者がいたからな……」

“ダークネスミニアド”を食らった後、襲撃者がそう思いながら困惑するなか、目を丸くしながらもそう言うノゾミに対し、ネスはそう答える。

「そっかぁ………」

「おまえを倒し、超えるのは私だ……だが、その前に!!」

ネスはそう言いながら襲撃者を睨み付ける。

「そうだね……必ず、決着は着けないといけない。でも、その前に!!」

ノゾミもそう言いながら襲撃者を睨み付ける。

「「(チャキッ!!)まずはおまえを倒す!!」」

次の瞬間、ノゾミとネスはシザースセイバーガンとディスペアーサーベルの切っ先を突きつけながらそう言った。
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