戦場に響き渡る歌声

友奈VSアナザーブレイブ・・・

「グオオオォォォーーーッ!!」

アナザーブレイブはそう雄叫びを上げながら剣を振るってくる。

「よっ、ほっ……」

が、友奈は身体を反らしたり、腕を抑えたりしながら避けていく。

「こんなんじゃ郡ちゃんや若葉ちゃん、英華ちゃんが振るう刃の方が鋭い、よっ!!」

ドカァァァンッ!!

「グッ!?」

そんななか、友奈はそう言いながらアナザーブレイブの胸に拳を叩き込む。

「グオオオォォォーーーッ!!」

「うおっ!?」

ズバァァァンッ!!

が、アナザーブレイブはすぐさま剣に炎を纏わせて斬撃を放ち、友奈は驚きながらも紙一重でかわし、一回転しながら距離を取ろうとする。

ジュッ!!

「あ。」

が、友奈の長いポニーテールに炎が僅かに燃え移る。

(ッ!!高嶋さん!!)

「ッ!!」

パァァァ・・・

次の瞬間、頭の中でそう言う千景の声が聞こえるや否や友奈の身体が光に包まれる。

「グッ・・・」

その光にアナザーブレイブが思わず怯む。

パキィィィンッ!!

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

次の瞬間、友奈と交代した千景が大葉刈でアナザーブレイブの手から剣を弾き飛ばし、

ズバァァァンッ!!

「グオオオォォォーーーッ!?」

そのまま流れるように一閃し、吹き飛ばす。

「よくも高嶋さんの髪の毛を……塵殺してあげるわ。化け物。」

「グッ!!」

明らかに殺意MAXの状態で睨み付けながらそう言う千景に対し、アナザーブレイブは左手を翳し、雷属性のレーザーを放とうとする。

「遅いっ!!」

「!?」

ズバババババババババババババババァンッ!!

が、それよりも速くアナザーブレイブの懐に潜り込んだ千景は大葉刈で十数回と斬り付け、吹き飛ばす。

「グオオオォォォーーーッ!?」

「一気に終わらせてあげる……」

パァァァ・・・

千景がそう言った瞬間、胸の内にある勇華メモリから放たれる光に包み込まれる。

「グオオオォォォーーーッ!!」

「「「「「「「「「「グオオオォォォーーーッ!!」」」」」」」」」」

それを好機とみたアナザーブレイブは十体のバグスターウイルスを召喚し、向かわせる。

光に包み込まれる千景はそのまま十体のバグスターウイルスに呑み込まれ、アナザーブレイブは勝利を確信する。

「そんな雑兵で私を刈れると思わないでね。」

「!?」

ズバァァァンッ!!

「グオオオォォォーーーッ!?」

が、そう言う千景の声が聞こえるや否や背後から斬り裂かれる。

「グッ・・・!?」

「………」

斬り裂かれたアナザーブレイブが振り向くと、そこには白装束を羽織った千景が大葉刈を構えながら立っていた。

ズバババァァァンッ!!

「グオオオォォォーーーッ!?」

白装束を羽織り、いつの間にか背後にいた千景の姿を認識した直後、今度は左右と後ろの三方向から同時に斬り裂かれる。

「「フッ!!」」

ズババァァァンッ!!

「グゥゥゥッ!?」

続けて、斜め前と斜め後ろから二人の『千景』がすれ違い様に斬り裂く。

「フッ!!」

ズバァァァンッ!!

「グオオオォォォッ!?」

続けて、前方にいる『千景』が一閃し、

「はあああぁぁぁっ!!」

「!?」

上から千景本人がアナザーブレイブを両断する。

「私の武器に宿る霊力は、死者をも冒涜する呪われし神の刃………死ぬには相応しい武器でしょ?」

「グオオオォォォーーーッ!?」

ドッカァァァンッ!!

千景がそう言った次の瞬間、アナザーブレイブは断末魔の叫びを上げながら爆発する。

「乃木さん、後は任せるわ。あなたの方が速いでしょ。」

パキィィィンッ!!

切り札、『七人御先』の“力”で出現した六人の『千景』が消えるなか、千景はそう言いながら若葉と交代する。

「あ、あぁ!任せろ!!」

交代した後、若葉はそう言いながらセッテやハルカ達の方へと向かった。
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