戦場に響き渡る歌声

「フッ!!」

ズバァァァンッ!!

「くっ!?……はぁっ!!」

カァァァ・・・ッ!!

「くっ!?」

ネスに一閃を浴びせられた襲撃者が左手を翳した瞬間、そこから放出された赤紫の波動がネスを拘束する。

「まだ『イヴ』として覚醒していないようだが、まぁいい……貴様の“力”も頂くぞ!!」

「くっ……!!」

波動で拘束した後、襲撃者はそう言いながら銃剣で斬り裂こうとする。

『紫羅欄花!プリーズ!!』

『キャロル!マキシマムドライブ!!』

『エンリュウ!マキシマムドライブ!!』

ズガガガガガァンッ!!

「ぐはっ!?」

「!?」

が、その瞬間、そう言う音声と共に何処からか、氷結効果のある弾丸が数弾放たれ、襲撃者の身体を所々、凍りつかせながらダメージを与え、退ける。

放たれた方を見ると、左腰のエクシードホープメモリと複眼の星の輝きが薄紫に変わったノゾミがキャロルをセットしたシザースセイバーガン・ガンモードを構えながら立っている。

「くっ……覚醒したのか……!!」

「うぅぅ……はぁっ!!」

バキィィィンッ!!

インフィニットエクシードに変身したノゾミを見て、襲撃者が苦々しげにそう言うなか、ネスは自力で波動を破壊し、拘束を解く。

「ネス!!」

「くっ……新しい姿……また進化したのか………」

「うん。ある人と……」

「はぁっ!!」

ズバアアアァァァンッ!!

襲撃者が再びノゾミの変身を一度強制解除させた赤紫の斬撃を放ってくる。

「ッ!!ブライアン!!」

『姫百合!プリーズ!!』

『おう!!』

『ブライアン!マキシマムドライブ!!』

ノゾミはそう言いながら山吹色の姫百合の形をした宝石の指輪、姫百合リングをバックルのハンドオーサーに翳し、ブライアンを右腰のスロットにセットしながら前に出て、変身と同時に新たに追加された、空色の円盤に四つの白銀のスロット、その中心に蒼いハンドオーサーが付いた丸盾、セウプラタを構える。

パァァァ・・・ズガアアアァァァンッ!!

するとエクシードホープメモリと複眼の星の輝きが山吹色に変わり、セウプラタは四つの山吹色の光の刃を出しながら巨大化し、さらにブライアンの“力”で引き上げられた防御力で襲撃者の斬撃を防ぐ。

「!?」

「……あなたのおかげでね。ネス。」

「ふん……いくぞ!!」

「うんっ!!」

次の瞬間、ノゾミとネスはそう言いながら襲撃者に向かっていった。
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