未来からの襲撃者

「禁忌、『フォーオブアカインド』!!」

パキィィィンッ!!

シュガーは『フォーオブアカインド』を使い、四人に増える。

「キャハハハハハッ!!なんか凄いことになってますね☆」

「おまえ、こんな時でも笑ってられるとか相変わらず能天気だな。」

「それが私、シュガー(喜)ちゃんの持ち味なので☆」

「うぅ……ルーミアちゃんの背中から出ているヤマタノオロチみたいな炎の龍、怖いし熱そう……」

(急にあの子、四人に増えたんだけど、分身の類いかしら?にしても妙に揃ってないというかバラバラな気が……)

「三人とも、こんな状況で呼び出して悪いけど、ルーミアを抑え込むのに“力”を貸して。」

『フォーオブアカインド』で呼び出された三人のシュガー(怒、喜、哀)を見ながら、マリアがそう思いながら首を傾げるなか、シュガー(本体)は真剣な表情でそう言う。

「……いつになく良い面構えで言うじゃねぇか。本体様よ。まっ、そういうのは嫌いじゃねぇ……私らはむしろこういう時にこそ、呼ばれてなんぼだしな。」

シュガー(怒)怒りんぼちゃんったらツンデレ?☆」

「うっせぇっ!!シュガー(喜)ニコニコ!!誰がツンデレだ!?」

「あ。私も勿論、“力”貸すよぉー☆」

「怖いけど……ルーミアちゃんを元に戻すためにも頑張る!!」

「無視してんじゃねぇ!!」

「み、見事なまでにバラバラね……」

『『『『『『『『グオオオォォォーーーッ!!』』』』』』』』

ズドドドドドドドドォォォンッ!!

まるでコントのようなやりとりをする三人のシュガーを見ながらマリアがそう言うなか、八頭の黒炎龍の頭から火球が放たれてくる。

「禁弾、『スターボウブレイク』!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

ズガガガガガガガガァンッ!!

ズガガガガガガガガァンッ!!

『『『『『『『『グオオオォォォーーーッ!?』』』』』』』』

が、シュガー(怒)が『スターボウブレイク』で撃ち落とすと同時に八頭の黒炎龍の頭に命中させる。

「!?効いている!!」

「よしっ!!このままルーミアの気を引きつつ抑え込むよ!!」

「言われなくても!!」

「了解でーす♪キャハッ☆」

「は、はい!!」

そうして四人のシュガーはルーミアに向かっていく。

(私も彼女の期待に応えないとね……)

「Gatradis babel ziggurat edenalーーー」

そんな四人を見送った後、マリアは光の維持に集中しながら再び歌い始める。

(ルーミア……ルーミアのおかげでこの三人も協力的になったよ……)

そんななか、シュガーはそう思いながら約二ヶ月前にあったある出来事を思い起こした。
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