未来からの襲撃者

『『『『『『『『グオオオォォォーーーッ!!』』』』』』』』

ズガガガガガガガガアアアァァァンッ!!

「くっ……!!」

その頃、マリアはシュガーを抱えながら、暴走するルーミアの攻撃を紙一重でかわしていく。

「くっ……翼はまだ来れないみたいね。なら、私がやるしかないわね!!」

ズガアアアァァァンッ!!

マリアはそう言いながら、攻撃をかわしながら一定の距離を取る。

「ここでじっとしてなさい。危ないから。」

「あ、あの!!」

「ん?」

「ルーミアは大切な友達なんだ。だから……」

「……わかってる……あの子を死なせるようなことはしないわ……」

マリアはそう言いながらシュガーを置いて、暴走するルーミアに向かっていく。

「Gatradis babel ziggurat edenalーーー」

その際、マリアはある唄を口ずさみ始める。

パァァァ・・・ッ!!

「Emustolronzen fine el baral zizziーーー」

シュカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカッ!!

マリアは青い光を纏いながら、唄を口ずさみながら左手の籠手から大量の小太刀を取り出し、ルーミアの周囲の地面に投げ刺す。

パァァァ・・・

すると、小太刀からマリアが纏っている光と同じ光が発生し、光のドームを形成。

マリアとルーミアを包み込む。

「あっ・・・ウゥ・・・」

『『『『『『『『グオオオォォォーーーッ!!』』』』』』』』

「!?動きが鈍くなっている?」

光のドームが発生した後、ルーミアの背中から出現し、暴走する八頭の黒炎龍の頭の動きが鈍くなり、光に抑え込まれるかのように徐々に小さくなっていく。

(アガートラームの特性は『エネルギーベクトルの操作』……それを利用して今、暴走している彼女の“力”を抑え込むことができれば……!!)

「凄い……これなら」

「ぐっ!?」

「!?」

シュガーがそう言いながら見つめるなか、マリアは胸を抑えながら苦しみだす。

シュウウウ・・・ッ!!

それと同時に光のドームが不安定になる。

「くっ……」

(絶唱のバックファイア!?まだ歌いきっていないのに!?)

『グオオオォォォーーーッ!!』

ズドォォォンッ!!

マリアがそう思いながら困惑するなか、一頭の黒炎龍の頭が火球を放ってくる。

「くっ……」

(マズい……!!)

カァァァ・・・ッ!!

対するマリアはそう思いながら複数の短剣で力場を張り、防御しようとする。

「“ギュッとして・・・ドカーン”ッ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

が、前に出たシュガーが能力を込めた拳で火球を殴り、粉砕する。

「あなた……!!」

「……私にはよくわからないけどその歌、あなたにもリスクがあるんだよね?」

「ッ……」

「下がって。ここからは私がやる。」

「それはできないわ!私が下がれば、被害は拡大してしまう!!」

『グオオオォォォーーーッ!!』

ズドォォォンッ!!

シュガーとマリアがそう話をするなか、再び火球が放たれる。

「“ギュッとしてドカーン”!!」

ドカァァァンッ!!

が、シュガーが再び能力を込めた拳で粉砕する。

(抑え込まれつつある今のルーミアの“力”なら私の能力で対処できる……!!)

「なら、私が前に出て、ルーミアの攻撃を抑えるから、あなたは光の維持に集中して!!」

「わかったわ!でも、油断はしちゃダメよ!!」

「そっちこそ、歌に夢中になりすぎないでよ!!」

そう言いながらルーミアに向かうシュガーの眼はいつもの黒目から本気モードの赤目に変わっていた。
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