未来からの襲撃者

『『『『『『『『グオオオォォォーーーッ!!』』』』』』』』

ズガガガガガガガガァァァンッ!!

「くっ……!!」

ルーミアの背中から生えた八本の黒炎龍の頭の暴走によって被害が拡大していくなか、マリアはシュガーを抱えたまま、その攻撃をかわしていく。

ヴィヴィ達も攻撃を回避するのに必死で援護できない。

(くっ……カルマノイズを片付けても尚、この暴走……あの子自身、何かあるってことかしら……!!)

「一体どうしちまったってんだよ!?ルーミアは!?」

回避しながらそう考えるマリアに対し、シュガーはそう尋ねる。

「わからないわ。ただ一つ言えるのは、このまま放っておけば、確実に彼女が彼女じゃなくなるってこと!!」

「!?ルーミアがルーミアじゃなくなる……?」

対するマリアからの答えを聞いて、シュガーは焦り始める。

ズガアアアァァァーーーンッ!!

「くっ!!」

ズザザ・・・ッ!!

その頃、ぶつかり合った闇梨紗の“炎龍桜”とマトイの“白龍樹”は相殺する。

が、マトイはその余波に押され、数歩後退る。

「45%で私の“炎龍桜”を相殺……幼龍といえど流石は神龍ね……」

「くっ……よく言いますよ。闇のお母様は40%しか出しておりませんのに……」

「あら?気付いていたの?流石は『私』がリシャーナだった頃に産んだ娘ね。」

「ッ!!私の母だというのでしたら、今を生きる人々の光を信じてください!!」

「それはできないわね。私は人の闇に大切なものを何度も奪われたのよ。人の光など、幻想でしかない!!」

「お母様!!ッ!?」

「!?」

ズガガアアアァァァンッ!!

そんななか、暴走しているルーミアが放つブレスの流れ弾が二人にも襲いかかり、二人は各々でかわす。

「これはまたとんだじゃじゃ馬娘ね……“力”の制御ができてないのかしら?」

「くっ……ルーミアさん……!!」

「マトイ。私の娘でもあるあなたに忠告しておいてあげる。」

「?忠告?」

流れ弾をかわした後、そう言う闇梨紗の言葉をマトイは首を傾げる。

対する闇梨紗は暴走状態にあるルーミアの方を見つめる。

「……あの金髪の子、『Xマジンラー』に取られないように気を付けなさい。でないと、勝てないかもしれない……」

「!?それってどういう」

「じゃあね。」

「あ。待ってください!!お母様!!」

最後は自分を見ながら、そう言いながら後ろへと飛んでいく闇梨紗を、マトイは追いかけて問い詰めようとする。

『グオオオォォォーーーッ!!』

「!?」

ズガガアアアァァァンッ!!

が、そんなマトイに対し、またしても流れ弾が飛んでくる。

「くっ!!」

その流れ弾をかわしている隙に闇梨紗は霊体化し、姿を消した。
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