未来からの襲撃者

別荘、なのはの部屋・・・

「くっ……」

一方その頃、別荘ではマトイが討ち漏らしたノイズ達が侵入し、なのはに迫っていた。

(くっ……マトイちゃんはまだ外にいるノイズと戦っている……どうしたものか……)

『Master!!』

「ッ!!」

ズドドドドドォォォンッ!!

五体のヒューマノイドノイズが紐状になり、なのはに襲いかかってくる。

「レイジングハート!!」

『“プロテクション”!!』

ズガガガガガガガガガガ・・・ッ!!

なのははすぐさま“プロテクション”を展開し、防御しようとする。

が、妊娠の影響で不安定なこともあって、その“障壁”は徐々に削られていく。

「くっ……」

(このままだと……っ!!)

『Master!!』

なのはが苦悶の表情を浮かべながら焦り、レイジングハートがそう言った次の瞬間、

「国を護れと人が呼ぶ。愛を護れと叫ぶ!優国の戦士!!国防仮面、見参っ!!」

「『!?』」

ズガガガガガガガガガガァンッ!!

国防仮面を被り、日本帝国海軍の軍服を着た少女、以前、『メガリバース事件』の最中、弟と共に覇道と戦ったライトニングがそう言いながら現れ、なのはの“プロテクション”に張り付いていたノイズを全て殴り飛ばし、撃破する。

「海軍服……!?と言うことは、日本人……?って国防仮面……??」

「へへぇ、実はやってみたかったんだよねぇ~。さて、頑張っていくぞぉーっ!!」

頭に?を浮かべながらそう言うなのはを他所にライトニングはそう言いながら拳を握りしめ、ノイズの群れへと向かっていく。

「あ!一人じゃ危ない」

「大丈夫ですよ、奥様。ここは僕達、国防仮面にお任せ下さい。」

「ふぇっ!?」

いつの間にか近くにいた、ライトニングと同じ国防仮面を被り、陸軍服を着たスターズになのはは思わずそう驚きの声を上げる。

「え?あなた達は?」

「ただの通りすがりの国防仮面です。とにかくあなたはここでじっとしててください。大事な家族がいる身体なんですから……後は僕達がやります。」

スターズはそう言いながらシールドビットを展開し、なのはの護りに着かせる。

「?」

(私が妊娠しているのを知っている?)

「スターズ!!早く援護!!」

「わかってるよ!!ライトニング!!」

なのはがそう思いながら首を傾げるなか、ノイズを次から次へと殴り倒しながらそう言うライトニングにそう言いながらスターズは二丁流のハンドガンを取り出し、援護射撃を始める。

「うりゃりゃりゃりゃりゃ~~~っ!!」

ドカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカッ!!

その後、ライトニングは殴ったり蹴ったりして数を減らしながらノイズを玄関まで押し戻していく。

そんなライトニングに別口から侵入してきた別のノイズが襲いかかろうとする。

ズガガガガガガァンッ!!

「ライトニングに手は出させないよ。」

が、スターズがそう言いながらハンドガンから放った魔力弾で撃ち抜き、撃破していく。

(あの子達、確か、自分達のことを『スターズ』、『ライトニング』って呼び合ってたよね……)

そんななか、なのはは遠目で見ながら二人のことについて、考える。

(『スターズ』に『ライトニング』……はっきり言って心当たりしかないけど………)

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

なのはがそう考えるなか、二十体のノイズが紐状になり、ライトニングに特攻を仕掛けてくる。

「“ソニックムーヴ”!!」

『!?』

ドカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカァンッ!!

が、ライトニングは“ソニックムーヴ”を使った高速移動でかわしながら逆に殴り倒す。

(あれはフェイトちゃんの“ソニックムーヴ”!?)

なのはがそう困惑しながら見守るなか、ライトニングは“ソニックムーヴ”を使ってカルマノイズを含めた辺り一帯のノイズを全て一ヶ所に集める。

「今だよ!スターズ!!」

「OK!!」

そう言うライトニングにそう答えながら、スターズは二丁流のハンドガンを合体させ、ツインバレルキャノンに変形させて構える。

カァァァ・・・

すると金色寄りの、桜と金色が混ざった魔力が銃口に充填されていく。

「“ディバインバスター”!!」

ズガアアアァァァンッ!!

スターズがそう言った次の瞬間、金色寄りの、桜と金色が混ざった“ディバインバスター”が放たれ、一ヶ所に集められたノイズを一掃する。

(あれは間違いなく私の“ディバインバスター”……!私が妊娠していることを知っていたことと言い、やっぱりあの二人は……!!)

ズズズ・・・パキィィィンッ!!

そんな二人を見ながらなのはが推測するなか、残っていたカルマノイズ達が合体し、巨人型カルマノイズに変わる。

「!?今度は巨人型のカルマノイズですか……!!」

「私が引き付けて隙を作るからスターズが砲撃で決めちゃって!!」

「了解!!」

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

ライトニングはそう言いながら高機動戦闘で巨人型カルマノイズを翻弄する。

パァァァ・・・

その間にスターズはツインバレルキャノンの銃口に周囲の魔力を集束させていく。

「!?」

(あれは・・・まさか!?)

「“スターライトブレイカー”!!!」

ズガアアアァァァーーーンッ!!!

なのはがそう困惑するなか、スターズは魔力集束砲撃、“スターライトブレイカー”を放つ。

ズガアアアァァァーーーンッ!!!

次の瞬間、巨人型カルマノイズはスターズの“スターライトブレイカー”に呑み込まれながら炭になり、崩れていく。

「あなた達、一体何者ですか?」

その直後、二人の存在に気付いたマトイが駆けつけ、真剣な表情でそう尋ねる。

「通りすがりの……」

「双子姉弟だ!!」

「ふ、双子姉弟……ですか?」

ブゥゥゥンッ!!パシッ!!

「!?ハイパーゼクター!?まさか……!?」

「………」

「………」

何処からか飛んできて、ライトニングの手に収まったハイパーゼクターを見て、マトイがそう困惑の声を上げるなか、ライトニングはなのはの方を見る。

(……またね……お母さん……)

「ハイパークロックアップ!!」

『Hyper Clock Up』

カァァァ・・・ッ!!

ライトニングは内心でそう言いながらハイパークロックアップを使い、スターズと共にその場から消える。

「あの子達は……未来から……!!」

「……ありがとう……友奈……ミライ………」

その後、マトイがそう言うなか、なのはは自分のお腹を擦りながら静かな声でそう呟いた。
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