ナカジマジムとの強化合宿!!

「さて、今日からあなたの監督担当をすることになったティアナ・ランスターよ。よろしくね。」

「よろしくお願いしまぁ~す。」

その頃、森の拓けた場所にて、特別講師として後から合流してきたティアナに対し、アカリは笑顔でそう挨拶する。

「それじゃあ、私が今からマーカーを配置するから、点滅したものから順に破壊していって。近いマーカーは剣、遠いマーカーは弓矢で攻撃すること。」

「?遠いマーカーに剣で近づいて斬っちゃダメなんですか?」

挨拶を終えた後、そう特訓の内容を説明するティアナに対し、アカリは首を傾げながらそう尋ねる。

「えぇ、今回の特訓の一番の目的はラピッドスィッチを身につけてもらうことなの。」

「?ラピッドスィッチ?」

対するティアナが言った『ラピッドスィッチ』という単語にアカリは首を傾げる。

「ラピッドスィッチというのは武器の切り替えを早くする技術のこと。剣から弓矢に切り替えるまでの時間ってかなり隙だらけでしょ?だから、早く切り替えることができるようになることで戦闘の隙を無くすのよ。」

「なるほど………」

「じゃあ、まずは私が見本を見せるから見ててね。」

大量のマーカーを配置し終えた後、ティアナはそう言いながら所定の位置に着く。

「クロスミラージュ。」

『了解。』

着いた後、ティアナはクロスミラージュをカートリッジハンドガン・ガンモード形態で起動させ、構える。

「・・・フッ!!」

ズガガガァンッ!!ズバァァァンッ!!ズガガァンッ!!ズバァァァンッ!!ズガァンッ!!ズババァァァンッ!!ズガガガガァンッ!!ズバァァァンッ!!ズガガァンッ!!ズバァァァンッ!!

次の瞬間、ティアナはガンモードとソードモードを素早く切り替えながら、十八機のマーカーを破壊する。

「おぉ~。」

「ふぅ……まぁ、こんな感じね。」パチンッ!!

シュウウウ・・・ッ!!

ティアナがそう言いながら指パッチンした瞬間、ティアナが破壊した十八機のマーカーがあっという間に修復される。

「あ!マーカーが直った!!」

「このマーカーはリサさん達、『メイキングシスターズ』が造ったもので自己修復機能が付いているのよ。」

「へぇ~~~」

「じゃあ、始めよっか。」

「はい!!」

そうしてアカリの訓練が開始した。

森の中・・・

「アタシはフェイトの使い魔のアルフ!今日からあんたの監督指導を任されたからよろしくな!!」

「よろしく……お願い……します……」ペコリ

森の中にて、フェイトから呼び出され、監督役を任された大人モードのアルフはそう自己紹介し、ジェイは頭を下げながらそう言う。

「じゃあ、あんたには今から『野生』を身に付けてもらうよ。」

「?野生?」

アルフが言う『野生』という単語にジェイは首を傾げる。

「野生っていうのは利己的よりも直感に従って行動すること、謂わば本能ってやつさ。そう簡単に身に付く訳ないけど、鉤爪を使うなら獣みたいに動いた方が効果的だと考えられるのさ。」

「なるほど……」

「じゃあ、いっちょやるか!!」

アルフはそう言いながら狼モードになる。

「まずはアタシと追いかけっこだ。狼であるアタシに付いていって駆けて、自然と野生をその身に感じな。」

「わかった………」

そうしてジェイのアルとの訓練追いかけっこが始まった。

「私はフェイトの叔母の直枝唄乃だ。私は早撃ちが得意でな。おまえの魔武器というのが二丁ハンドガンと聞いて、私に指名がきたんだ。訓練内容は至ってシンプルだが、クリア基準は高いぞ。」

「カイン・アトランです。御教授の程、よろしくお願いします。」ペコリ

その頃、監督役として後から合流した唄乃に対し、カインは頭を下げながらそう言う。

「それじゃあ、さっそく訓練に入っていくぞ。おまえの周りに配置したマーカー……点滅したものから順にホルスターからの抜き撃ちで撃ち抜いてもらう。」

「わかりました。」

カインはそう言いながら黄魔をホルスターに納め、周りにある、アカリの訓練に使われているのよりも大きめのマーカーに神経を集中させる。

そうしてカインの訓練が始まった。
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