ナカジマジムとの強化合宿!!

一時間後・・・

「……うっ……」

「ノゾミ!!ッ!?」

「セッテ……?」

それから一時間後、自分の膝の上で目を覚ましたノゾミに対し、セッテはすぐさま声をかける。

が、ノゾミの『ある変化』に気付き、固まってしまう。

「!雪那ちゃんとマトイちゃんは!?」

一方、その『ある変化』に気付いていないノゾミはそう言いながら飛び起きる。

「あそこ。」

そんなノゾミに対し、セッテがそう言いながら指差す先には正座した状態でフェイトとなのはから説教を受けている二人の姿があった。

尚、フェイトがマトイを、なのはが雪那を担当して説教しているので悪しからず。

「え、え~と……」

「まぁ、お互いに勘違いしちまったとはいえ、結構な激戦を繰り広げちまったし、最後の一撃は激突してたら大惨事になるところだったし、結果的におまえを危ない目に遭わせちまったからな。」

「?あなたは?」

「あぁ、俺はハルカ・エミヤ。雪那の幼なじみだ。雪那に代わって謝るよ。悪かったな。」

首を傾げながらそう尋ねるノゾミに対し、ハルカはそう自己紹介しながら謝罪する。

「あぁ、あなたが前に雪那ちゃんが言っていた……吸収しちゃったこと以外は私が自分の意思でやっちゃったことだから気にしなくて良いよ。これからの六日間、よろしくね。」

「おう。よろしく。それとおまえ、左目の色が変わってねぇか?」

「?」

「ノゾミ。」

「う~ん……?」

ハルカからの指摘に首を傾げるノゾミに対し、セッテはそう言いながら手鏡で顔を映して見せる。

見てみると、ノゾミの左目の色が赤から白銀に変わっていた。

「………えぇえぇぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇえええぇええぇえぇぇえええぇええぇぇぇえぇぇえぇえええぇええぇっ!!?」

「ふぅ……改めて紹介するね。雪那。この子はマトイ・A・アトレー。リサお姉ちゃんが創世紀時代に産んだ娘なんだ。だから、普通の人間じゃなくて神龍。魔力やNSの質が大きく違うのはそのせいなんだ。」

そんななか、マトイへの説教を一通り終えたフェイトはそう紹介する。

「そうだったんですか。そうとは知らず、若輩者が出過ぎた真似をしました。」

「いえいえ。こちらこそ、ノゾミさんのご友人とは露知らず、いきなり襲いかかるような真似をしてすいませんでした。」

「まぁ、お互いに謝るのは大事だけど、まずはノゾミちゃんに謝らなきゃね。二人とも。」

「ちょうど今、目を覚ましたみたいだしね。」

「「ノゾミさん!!」」

なのはとフェイトにそう言われた二人はすぐさまノゾミに駆け寄る。

「ノゾミさん、先程は本当にすいませんでした!!」

「何処か具合が悪いところはありませんか?」

「うん。大丈夫だよ。むしろ軽いくらい。」

駆け寄った後、そう言う雪那とマトイに対し、ノゾミは笑顔でそう言う。

「そうですか……」

「よかった……」

「それじゃあ、ノゾミちゃんも大事には至らなかったし……」

「ノゾミとセッテは雪那とハルカを案内したり、ヴィヴィ達に紹介したりしてあげて。マトイはなのはと一緒に部屋で待機して。」

「「「「「はぁ~い。」」」」」

そうして七人は別荘へと戻っていった。





「お姉ちゃん。今、良い?」

『ん?フェイト。どうかした?』

「報告したいことが二つあって、一つはマトイが敵と勘違いして雪那と交戦、正体が割れる一歩手前まで“力”を使っちゃった。今は屋内待機を命じて、私は屋根の上で警戒している。もう一つはノゾミに新しい変化が起きた。左目の色が赤から白銀に変わっていた。どうもマトイと雪那の大技を吸収しちゃったみたい。」

ノゾミ達と共に別荘に戻り、警戒のために屋根の上に上がった後、フェイトはそうリサに報告する。

『そう……決めた通りに対処してくれてありがとう。十分に気を付けて。何処の連中が嗅ぎ付けてくるか、わからない……万が一の時はフェイト、あなたの神性解放を許可するよ。それとノゾミちゃんの変化には心当たりがあるよ。また、何か変化があったら報告して。』

「わかったよ。お姉ちゃん。」

そうしてリサとの通信を終えた後もフェイトは警戒を続けた。
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