ナカジマジムとの強化合宿!!

ザザ・・・ッ!!ザザ・・・ッ!!

その頃、『水斬り』の練習を一通り終えたノゾミやフラン、ヴィヴィ達は一旦上がり、一見、誰もいないように見える川の方を見つめる。

ザパァァァッ!!

次の瞬間、川の中からルーミアが体長1mくらいの深緑にオレンジの線が入った鱗の鮎のような魚を片手で鷲掴みしながら現れる。

「「「「「「「おぉ……っ!!」」」」」」」

「凄い……」

「すげぇwwwww」

「ってちょっと待て!!鮎って海の魚だろ!?なんで川にいんの!?」

「しかもなんかでかい!?」

そんなルーミアの姿にヴェルザ、みゆき、ヴィヴィ、リオ、コロナ、ミウラ、ユミナ、アインハルト、零次の九人がそう言うなか、ルーミアが掴み取りした魚について、マコトと美咲はそうツッコミを入れる。

「あぁ、アレはミクラアユだね。名前に『アユ』って入ってるし、見た目も鮎みたいだけど、生態は鮭に近い魚だよ。」

「よく知ってましたね。なのはさん。」

「前にフェイトちゃんが教えてくれたんだよ。」

「凄いですね!ルーミアさん!!」

「こんな大きな魚を片手で鷲掴みするなんて!!」

「伊達に森で五十年間、生活していた訳じゃないからね。川での魚の掴み取りは今でも趣味でやってるし。」

そんななか、目を輝かせながらそう言うヴィヴィとリオに対し、ルーミアは笑顔でそう言う。

「その趣味にたまに付き合わされる私の身にもなってくれ。」

「た、大変ですね。シュガーさん……」

「ルーミアさんって五十年間も森で生活していたんですか?」

若干遠い目をしながらそう言うシュガーにユミナが苦笑いしながらそう言うなか、コロナはそうルーミアに尋ねる。

「うん。鋭く削った石と丈夫な枝で作った槍を持って野うさぎを追いかけ回したり、火を起こすのに半日かけたり……毎日がそんな生活だったよ。」

「よ、よく生きてましたね……」

「むぅ……なかなか難しいですね……」

笑顔でそう答えるルーミアにミウラが苦笑いしながらそう言うなか、アインハルトも魚の掴み取りにチャレンジする。

が、何度も失敗してしまう。

「どうしたものか……!」

何か閃いたのか、アインハルトは拳を構える。

ズガァァァンッ!!

次の瞬間、アインハルトは『水斬り』の要領でミクラアユを水中から吹き飛ばす。

「「「「「「おぉ……っ!!」」」」」」

「へぇ……やるじゃん。アインハルト。」

「思い付きでやったんですが……うまくいきました……」

アインハルトが『水斬り』でミクラアユを吹き飛ばすという方法で獲ってみせたことにヴィヴィ、コロナ、リオ、ミウラ、ヴェルザ、みゆきの六人が目を輝かせるなか、そう言うルーミアに対し、アインハルトは冷静にそう言う。

「なんていうか……」

「大雑把なのか、器用なのかわからないな。アインハルトって。」

「まぁ、アインハルトちゃんはシャトラちゃんの義娘ですから。」

「よぉーしっ!!それじゃあ、私達も!!」

「「「うん(はい)!!」」」

アインハルトについて、そう言う霊夢と魔理沙になのはが苦笑いしながらそう説明するなか、ヴィヴィ、コロナ、リオ、ミウラの四人も『水斬り』の要領でバカのようにミクラアユを獲っていく。

「環境のことも考えないとダメだよぉ~っ!!」

危うく全てのミクラアユを獲っていきそうな勢いになのはは堪らずそう注意した。

十数分後・・・

「え~と……なのは……」

「これは一体……」

ダイビングから戻ってきたフェイトと夜見は山積みになっている大量のミクラアユを見ながら、目を丸くしながらそう尋ねる。

「にゃはは……実は……」

そんな二人に対し、なのはは苦笑いしながら事の経緯を説明した。





「ーーーという訳なの。」

「「なるほど………」」

「どうするんだぜ?この量………」

「なのは。一緒に調理するメニュー、考えよう。」

「そうだね。この量は多いし、一人でメニューを考えるのは大変だからそうしようか。フェイトちゃん。」

山積みになっているミクラアユを見ながら魔理沙がそう言うなか、そう提案するフェイトに対し、なのははそう言って承諾する。

「………」グッ!!

「うしっ、じゃあ日も沈み始めたし、一旦宿に戻るとするか。」

「あ。ちょっと待ってください。ノーヴェさん。紫蓮、収納用異空間でこのミクラアユの山、新鮮なまま、持ち運べる?」

なのはからの承諾を貰ったフェイトが密かにガッツポーズするなか、そう言うノーヴェにそう言ってからノゾミはいつの間にか人化していた紫蓮にそう尋ねる。

「大丈夫だよぉ~。収納用異空間に仕舞った瞬間にそのものの時間は止まるから。」

「じゃあ、お願いね。」

「了解♪」

そうしてミクラアユの山は一旦紫蓮の収納用異空間に仕舞い、一行は別荘へと戻った。
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