「おや？」

「あれ？この子……」

「ヴィヴィオ先生に……」

「似ているような……？」

「「？」」

ナカジマジム＋なのはが無事に乗車した後、一緒に乗車してきたヴィヴィオ(リンクス)を見ながらカイン、アカリ、ラミ、ジェイの四人は首を傾げながらそう言い、ヴィオラとエレンも首を傾げる。

「似ていて当然だ。その子はヴィヴィオの生き別れた妹なんだから。」

「あ。お父さん。」

「運転はしてなくて良いんですか？」

「あぁ、行き先も途中停車先も事前に入力して自動運転にしたから大丈夫だ。」

そんななか、フェイトにそう答えた後、一翔はアカリ達六人に対し、ヴィヴィオとヴィヴィオ(リンクス)は歳の離れた、生き別れた姉妹だという嘘設定を説明する。

「やぁ。ノーヴェ。久しぶり。」

「……本当にセッテ……だよな？」

その後、一先ず落ちついた後、笑顔でそう話しかけるセッテに対し、ノーヴェはなんともいえない表情でそう尋ねる。

「……うん……わかってた……そういう反応してくるのはなんとなくわかってたよ………」ｽﾞｰﾝ

「ドンマイ。セッテ。」

「なんつうか……チンク姉やスバルからも聞いてたけど、本当に感情豊かっていうか表情豊かになったな。おい。」

「？コーチ。この人は？」

「なんか凄く親しげですけど……」

ノゾミに軽く慰められるセッテを見ながらそう言うノーヴェに対し、リオとコロナは首を傾げながらそう尋ねる。

「あぁ、なんつうか……ちょっと訳があって、引き取られた家が違う妹なんだよ。こいつは。」

「セッテ・クロハラです。よろしくね。」

「「よろしくお願いします！！」」

対するノーヴェがそう言いながらセッテを紹介するなか、笑顔でそう自己紹介するセッテに対し、リオとコロナも笑顔でそう言う。

「コーチの妹さん……」

「失礼ですが二人とも、昔はどんな姉妹だったんですか？」

ミウラがセッテを見ながらそう言うなか、ユミナがそうノーヴェとセッテに尋ねる。

「え！？あ、いや、それは……」

「あ。それは私も気になる。どんな姉妹だったの？セッテ。」

「あ、あはは……」

そんなユミナからの問いにノーヴェが思わずしどろもどろになるなか、そう尋ねるノゾミに対し、セッテは苦笑いを浮かべながら誤魔化そうとする。

「あ。なんなら昔の二人の映像でも観る？」

「「え？」」

「「「「「お願いします！！」」」」」

「コーチの昔の映像……興味があります……」

そんななか、そう言うフェイトに対し、ノゾミ、リオ、コロナ、ミウラ、ユミナの五人はそう言い、アインハルトもそう言う。

「あ。一翔さん。目的地の『カルナージ』まで後、どれくらいかかりそうですか？」

「まだまだかかると思うぞ。途中で『ゆっくり幻想卿』や『妖怪の国』にも寄るし。」

「じゃあ、厨房を借りても良いですか？お菓子作りしたいので。」

「あぁ、良いぞ。別に。」

「ありがとうございます。」

「あ！私も！！バルディッシュ！！映像の方はお願いね！！」

『Yes. Sir.』

そうしてなのはとフェイトはお菓子作りのために厨房に向かい、バルディッシュはナンバーズ時代のセッテとノーヴェの映像を流し始めた。