武人の国

「はぁ……はぁ……お、おのれ……あの怪物め……!!」

その頃、満身創痍になりながらも離脱した影虎は佳奈多シェリーへの恨みの言葉を吐きながら人気のない路地裏を歩く。

尚、佳奈多シェリーに引きちぎられた右腕は『肉体再生』のサイキックで再生させることはできたが、それ以外の怪我は回復させる前にスノードロップオルフェノクに覚醒した夜見によってネットワークを破壊されてしまったがためにその足取りは覚束おぼつかない。

「くそっ!!まだだ……私にはまだ絶対能力闇レベル6ダークがある……!!絶対能力闇の“力”で奴らをこの世界ごと抹殺すれば、私は……」

未だにデュオ達と激しい戦いを繰り広げる絶対能力闇はやて・第三形態を見上げながら影虎がそう言うなか、

「随分と無様な姿だな。影虎……」

「!?零斗様!?」

奥の方から零斗がそう言いながら現れる。

「れ、零斗様。何故、ここに?……まさか、私を助けに……?」

『Xマジンラー』の幹部の一人であり、自身が開発したハイドの変身者でもある零斗に対し、影虎は僅かながらも安堵の笑みを浮かべながらそう尋ねる。

「………」

「れ、零斗様?」

が、当の零斗から返ってくるのは冷たい視線と・・・

666 ENTER

『STANDING BY』

「変身。」

『COMPLETE』

パキィィィンッ!!

「!?」

「………」

明確な殺意だった・・・
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