武人の国

「うっ……くっ……」

「ふぅ……その“力”……どうやらまだ完全にものにしていなかったようだな……」

スノードロップオルフェノクとしての変身が解け、倒れ込んだ夜見に対し、シオマネキングはそう言いながら歩み寄る。

「ふんっ!!」

ドカッ!!ドカッ!!ドカッ!!

「ぐっ!?あっ!?がはっ!?」

次の瞬間、シオマネキングは先程までやられた分を返すかのように夜見を痛めつける。

「うっ……うぅ……」

「ふぅ……このまま殺してやってもいいが、ここまでの強力な人工オルフェノクは貴重だ……手足を斬り落としてから連れ帰るとするか……」

シオマネキングはそう言いながら鋏を振り下ろそうとする。

ガキィィィンッ!!

「「!?」」

「………」

が、吉良を倒し、その場に駆けつけた吉宗が刀で受け止める。

「成敗!!」

ガキィィィンッ!!ズバァァァンッ!!

「ぐはっ!?」

受け止めた後、吉宗はシオマネキングの鋏を弾き、斬りつけて吹き飛ばす。

「大丈夫か?夜見。」

「しょ、将軍様……」

「飲みなさい。回復薬だ。」

吉宗はそう言いながら夜見に回復薬を飲ませ、疲労や傷を回復させる。

「あ、ありがとうございます。将軍様。」

「立てるか?」

「はい。」

夜見はそう言いながら、シオマネキングを睨み付けながら立ち上がる。

「夜見。これを……」

そんな夜見に対し、吉宗はそう言いながら吉良を倒した後、回収したラムダドライバーとラムダフォンを手渡す。

「?このベルトは……?」

「吉良が持っていたものだ。奴には扱えなかったようだが、もしやと思ってな。」

「くっ……おのれ、『武人の国』の将軍め……!!」

ラムダドライバーを見ながら、首を傾げながらそう尋ねる夜見に吉宗がそう答えるなか、シオマネキングは吉宗を睨み付けながら鋏を構える。

「……将軍様。ここからは手を出さないでください。こいつだけは私が倒します!!」ガチャンッ!!

そんなシオマネキングを睨み付けながら、夜見はそう言いながら渡されたラムダドライバーを装着する。

「!?そのベルトは!?」

043 ENTER

『STANDING BY』

「変身!!」

夜見の腰に巻かれたラムダドライバーを見て、シオマネキングがそう困惑の声を上げるなか、夜見はそう言いながら変身コードを入力したラムダフォンをドライバーにセットする。

『COMPLETE』

すると、その音声と共にラムダドライバーを中心に水色のフォトンストリームが夜見の全身に流れ、ライダーのスーツを形成していく。

パキィィィンッ!!

次の瞬間、夜見は白いライダースーツに水色のフォトンストリーム、青い丸を水色のΛで細かく分けられたような複眼の仮面ライダー・・・ソロモンが造り出した彩翔の変身するゼノ裁王に対抗して、影虎が開発した『天』、『地』に次ぐ『海』の帝王・・・仮面ライダーラムダに変身した。
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