武人の国

夜見VSシオマネキング・・・

「はぁっ!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

シオマネキングはそう言いながら左手の鋏から三日月状のエネルギー刃を十数弾、スノードロップオルフェノクに覚醒した夜見に向けて、放ってくる。

「フッ!!」

対する夜見は翼を羽ばたかせて、低空飛行でかわしながら右手に握った氷の剣で斬りかかる。

「ちっ!!」

ガキィィィンッ!!

シオマネキングは左手の鋏で夜見の剣を受け止め、

「はぁっ!!」

ブアアアァァァッ!!

溶解液をゼロ距離で放ってくる。

ボオオオォォォッ!!

シオマネキングの溶解液は発火し、夜見の身を燃やしていく。

「はぁぁぁっ!!」

「!?なっ!?」

ドカァァァンッ!!

が、氷雪で分身を作り、入れ代わっていた夜見は横からシオマネキングを思いきり蹴り飛ばし、

「はぁっ!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

十数弾の雹の羽を放つ。

ズガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

「ぐはあああぁぁぁっ!?」

「はぁ……はぁ……」

夜見が放った雹の羽によってシオマネキングがダメージを受けているなか、夜見はオルフェノクとしては覚醒したてだからか息が上がり始める。

「くっ……この“力”……ッ!?そうか。貴様はあの村の生き残りか!!」

「?」

「影虎博士が開発した人工オルフェノク因子の散布実験で全員が死亡したあの村で半妖として蘇っていた適合者がいたとはな……」

「!?」

そう言うシオマネキングの言葉に夜見は半妖として生き返る前、産まれ育った村で死の間際で見た光景を思い出す。

左胸から青い光を輝かせながら、苦しみながら倒れていく家族や村人達。

自分の位置から僅かながら見える崖の上から愉しそうな笑みを浮かべながら村を見下ろす影虎とシオマネキングの姿を。

「そうか……あの時、私達を殺したのは……!!」

ドンッ!!

影虎とショッカーが空気感染型人工オルフェノク因子を実験目的で散布し、自分を含む村人全員を殺した犯人だとわかった夜見はそう言いながら突っ込み、氷の剣で斬りかかる。

「ふんっ!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

が、覚醒したてが故の体力の限界と怒りからできた一瞬の隙を突いたシオマネキングは左手の鋏で夜見の手から氷の剣を弾き飛ばし、

ドカァァァンッ!!

鋏を閉じた状態で腹を思いきり殴る。

「がはっ!?」

「ハッ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

腹を殴られ、前のめりになった夜見をシオマネキングは左足で思いきり蹴り飛ばし、

「はぁっ!!」

ズガガガガガァンッ!!

左手の鋏から数弾のエネルギー刃を放ち、食らわせる。

「きゃあああぁぁぁっ!?」

パァァァ・・・ドサッ!!

食らった夜見は次の瞬間、スノードロップオルフェノクとしての変身が解けながら倒れ込んだ。
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