武人の国

吉宗VS吉良・・・

ガキィィィンッ!!ズバァァァンッ!!ズバァァァンッ!!

夜見がスノードロップオルフェノクに覚醒する少し前、吉良がサイキックで生み出す影傀儡を吉宗は刀で次から次へと斬り捨てる。

が、脳波のネットワークを利用してサイキックを強化している吉良は次から次へと影傀儡を生み出していく。

「くっ……これではキリがないな……」

「ククク……無駄ですよ。将軍様。影虎が繋げたネットワークがある限り、儂の影傀儡は最早不死身の軍勢!!あなたに勝ち目はない!!」

無限に沸いて出てくる影傀儡に苦い表情をしながらそう言う吉宗に対し、吉良は勝ち誇った表情でそう言う。

パァァァ・・・

「「!?」」

そんななか、スノードロップオルフェノクに覚醒した夜見の“癒しの羽”が吉宗と吉良が戦っている場にも降り注ぐ。

「これは……ッ!?」

「!?」

シュウウウ・・・ッ!!

夜見の“癒しの羽”に吉宗が首を傾げるなか、影傀儡達が消滅していく。

「!?ネットワークが!?」

「フッ!!」

「「「「「!?」」」」」

ズバババババァァァンッ!!

ドサッ×5!!

消滅していく影傀儡達を見て、ネットワークが破壊されたことに気付いた吉良がそう困惑の声を上げるなか、吉宗は吉良の周りにいた数人の部下を斬り倒す。

「くっ……おのれ……!!」

「どうやら形勢は逆転したようだな。」

「こうなれば!!」ガチャンッ!!

吉宗がそう言いながら刀を構え直すなか、吉良はそう言いながら白に水色のラインが入ったファイズドライバー・・・密かに持ち出していた、影虎が『絶対能力進化計画』と同時期に開発した『海』の帝王のベルト、ラムダドライバーを装着し、同じく持ち出した白に水色のラインが入ったファイズフォン・・・ラムダフォンを取り出す。

043 ENTER

『STANDING BY』

「変身!!」

吉良はそう言いながらラムダフォンをラムダドライバーにセットし、変身しようとする。

ドカァァァンッ!!

「ぐわっ!?」

が、適性がなかったからか、吉良はラムダドライバーに拒絶され、弾き飛ばされる。

「うっ……くっ……」

「どうやらそのベルト、貴様には扱えんようだな……」

「くっ……クソがあああぁぁぁーーーっ!!!」

パキィィィンッ!!

吉良はそう言いながら影虎の人工オルフェノク因子で覚醒した姿、ワイルドボアオルフェノクに変身して、顔面の両端の角で突進を仕掛けてくる。

「グオオオォォォーーーッ!!」

「………」

ズバァァァンッ!!

まさに猪突猛進といわんばかりに突っ込んでくる吉良を吉宗は冷静にカウンターで斬り裂く。

「わ……儂の……天……下が………」

ボオオオォォォッ!!サァァァ・・・

斬り裂かれた吉良はそう言いながら、青い炎を上げながら灰化し、消滅する。

ヒュッ!!・・・キンッ!!

「成敗!!」

それを見届けた後、吉宗は刀を鞘に納めながらそう言った。
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