武人の国

吉良邸内、地下通路・・・

ズガガガァンッ!!

バチチチチチチチィィィンッ!!

「「「イィーッ!?」」」

「「「「「ぐわあああぁぁぁっ!?」」」」」

ドッカァァァンッ!!

クロコダイルオルフェノクに変身したジェイが夜見、フラン、シュガーの三人に向かっていった頃、ショッカーや人工オルフェノクの相手を吉宗と尚美に任せ、一足先に吉良邸内に侵入したノゾミ、セッテ、美琴の三人は美琴の先導の元、襲いかかってくるショッカー戦闘員や影虎配下のライオトルーパーを薙ぎ倒しながら影虎の地下研究施設内を突っ走る。

「ところで美琴さん……」

「私達、一体何を目指して突っ走ってんですか?」

そんななか、ノゾミとセッテはそう美琴に尋ねる。

「……考えてみたの。果たして再調整の応用で繋げたネットワークだけで絶対能力に進化したはやてあの子をコントロールできるのかしらってね……」

「「!?」」

「私の考えが正しければ、この地下の研究施設の何処かに」

「おやおや。三人もここまで来てしまいましたか。」

「「「!?」」」

真剣な表情でそう言う美琴の言葉の最中、影虎がそう言いながら三人の前に現れる。

「あんたが影虎朴ね。」

「えぇ。あなた方とははじめましてですね。上条美琴さん。ノゾミ・ナカムラさん。セッテ・クロハラさん。」

真剣な表情で睨み付けながらそう言う美琴に対し、影虎は不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

バチイイイィィィンッ!!

そんな影虎に対し、美琴は電撃を放つ。

「危ないですねぇ。」

が、影虎はそう言いながら電撃に干渉して軌道を反らす。

「ちっ!!」

(デュオとリィンから話は聞いてたけど、やっぱり電気系統の能力も持っているみたいね。)

「フッ!!」

ズドドドドドドドドドドッ!!

美琴が舌打ちしながら分析するなか、ノゾミは両手のホープソードガンで十弾の銀の銃弾を放つ。

「フフフ……」

ピタッ!!

が、影虎は念動力で全弾受け止め、

ズドドドドドドドドドドッ!!

逆に跳ね返す。

「ッ!!」

カァァァ・・・ズガガガガガガガガガガァンッ!!

セッテはすぐさま電磁フィールドを展開して影虎が念動力で跳ね返した銃弾を全て防ぎきる。

「やりますねぇ……セッテさん……」ガチャンッ!!

『Set Up』

「アマゾン!」

『チェーンジ!!仮面ライダー!アマゾンネオアルファ!!』

パキィィィンッ!!

そんなセッテに対し、影虎はそう言いながらアマゾンネオアルファに変身する。

「フフフ……」

「「「ッ!!」」」

アマゾンネオアルファに変身した後、影虎は右腕をネオアルファスイーパーに変化させ、ノゾミ、セッテ、美琴の三人は警戒しながら戦闘体制を取る。

ピピッ!!ドカァァァンッ!!

「ぐわっ!?」

「「「!?」」」

そんななか、何処からか、黒い一角獣のようなゼクター、バンシィゼクターが現れ、影虎に体当たりする。

「待たせたわね……」

「なっ!?あなたは!?」

「覚悟なさい。あなたは私の娘に手を出した……私はもう知らないわよ………」

「「「佳奈多さん!?」」」

次の瞬間、佳奈多は真剣な表情でそう言いながらその場に現れる。

「佳奈多さん!?まさか、バンシィを!?何か策があるんですか!?」

「対策なんてないわ。でもね。娘のためならば、私は何度だって過去と対峙してやるわ!!」ガチャンッ!!

困惑しながらそう尋ねる美琴にそう答えながら、佳奈多はライダーベルトを装着し、城の中庭でバンシィゼクターと対峙した時のことを思い起こす。

回想、城、中庭・・・

「バンシィ……」

『・・・』

なのは達を絶対能力闇に進化させられたはやての方へ、ノゾミ達を吉良邸に向かわせた後、佳奈多はバンシィゼクターと対峙する。

数々の忌々しい戦いの記憶が呼び覚まされる。

再調整され、大切な友人を傷つけ、親友を殺めかけた記憶。

認め難い数々の記憶に身体が拒絶反応を起こしそうになる。

「ッ……」ギュッ!!

が、拳を強く握りしめ、抑え込む。

「……私ははやてを、大切な娘を助けたい。今の私の身体が、どうなってきているのかもわかっている……でも、それでも私はあの子のために戦いたい……だから、“力”を貸して頂戴。バンシィ。」

『・・・OK, Boss.』

覚悟を決めた表情でそう言う佳奈多に対し、バンシィゼクターはそう言った。
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