武人の国

三日後、『武人の国』、門前・・・

「ふむ。ここが『武人の国』か。」

「随分と大きな門ね。」

「それじゃあ、行きましょうか。」

それから三日後、佳奈多からの要請を受けたディアーチェと上条美琴・・・旧姓、御坂美琴の二人が門を見ながらそう言うなか、案内役も兼ねて同行してきたアミティエ・フローリアンことアミタはそう言いながら二人と共に入ろうとする。

「ん?美琴。君もここに来たのか。」

「!?リヒテルさん!?」

が、門の前でショッカーを追ってきたリヒテルと偶然、出会でくわす。

「?美琴さん。」

「知り合いか?」

「え、えぇ。昔、ちょっとね。」

「ん?そっちの二人ははじめましてか……私は『幻想卿』の『死天使』、リヒテル・S・D・ソキアだ。この国に入ったら、『速谷龍斗』と名乗るからそっちで呼んでくれ。」

「あぁ、あなたが佑人博士が言っていた……私はアミティエ・フローリアン。気軽にアミタと呼んでください。」

「我は闇統べる王、ロード・ディアーチェだ!!」

「それで龍斗さん。龍斗さんはどうしてここに?」

リヒテル改め龍斗とアミタとディアーチェの三人が互いにそう自己紹介した後、美琴はそう龍斗に尋ねる。

「私はこの国の裏切り者の士官と『Xマジンラー』の科学者と組んで、この国で活動しているショッカーを追ってきたんだ。」

「「!?」」

「!?龍斗さんもですか!?」

「すいません。お待たせ致しました。」

対する龍斗からの答えにアミタとディアーチェが驚愕の表情を浮かべ、美琴がそう困惑の声を上げるなか、門の内側から国内の案内役として迎えにきた早苗がそう言いながら現れる。

「あ。リヒテルさん。お久しぶりです。」

「久しぶりだな。早苗。『妖怪の国』での一件以来だな。」

「その節はご迷惑をおかけしました。」

「いやいや……国に入ったら、私は『速谷龍斗』と名乗るから君もそっちで呼んでくれ。」

「わかりました。」

「?龍斗さん。お知り合いなんですか?」

「あぁ、前にちょっとな。」

「あ。あなた達が佳奈多さんからの要請を受けた方々ですよね?はじめまして。私はこの国の武人の一人、東風谷早苗と言います。」

「こちらこそ、はじめまして。上条美琴です。」

「闇統べる王、ロード・ディアーチェだ!!」

「アミティエ・フローリアンです。気軽にアミタと呼んでください。」

「美琴さん。ディアーチェさん。アミタさんですね。この度は私達の国の問題を解決するために態々お越しいただきありがとうございます。」

「いえいえ。佳奈多さんには昔、お世話になりましたから。」

「困った時はお互い様ですよ。」

「我とアミタは小鴉には世話になった。奴らに借りを返すのに良い機会だ。」

頭を下げながらそう言う早苗に対し、美琴、アミタ、ディアーチェの三人はそう言う。

「それじゃあ、早苗。佳奈多達や将軍様のいる城まで案内してもらっていいか。」

「はい。どうぞこちらへ。」

そうして四人は早苗と共に『武人の国』へと入った。
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