武人の国

吉良邸、地下・・・

「うっ……ここは……」

その頃、影虎とショッカーに拉致されたはやては影虎達と密かに手を組んでいる悪士官、吉良きら神瑪之介こうめのすけの屋敷の地下にある影虎の研究施設の一室で目を覚ます。

ジャラ・・・ッ!!

「……まぁ、当たり前に拘束されとるようやな……ベタなやり方やけど……」

鎖で自分が今、横たわっているベッドと繋がっている手枷・足枷を見ながらはやては冷静にそう言う。

(魔力も練れへんということは魔力封じの術式でも書き込んであるんか?それにしても……)

「この包帯……連中がやったんか?」

身体の至る所に不恰好ながらも巻かれた包帯を見ながらはやては首を傾げる。

「気ガツイタカ。」

「!?」

そんななか、扉の前に立っていた、影虎達に見張るように命じられたジェイがそう話しかけてくる。

「ジェイさん……ッ!!」

「アマリ暴レナイデ。傷ニ障ル。」

「!?もしかして、この包帯はジェイさんが?」

「………」

「ジェイさん……なんでここに……影虎やショッカーなんかに協力しとるんですか?」

「……私モ本当ハコンナコト、シタクナイ。デモ、協力シナイトチャコヤ妹紅サンニ危険ガ及ブ。」

「!?脅されてるんですか!?」

そう尋ねるはやてに対し、ジェイは無言で頷く。

「奴等ハ上級オルフェノクデアル私ニ協力シナイト、チャコト妹紅サンニ危害ヲ加エルト脅シテキタ。無論、拒否シテ戦ッタケド、多才能力トイウノト仮面ライダーノ“力”ヲ得テイタ影虎ニ敵ワズ、三ツアル命ノ内、二ツ削ラレタ。」

「ジェイさん……」

「巻キ込ンデシマッタコト、本当ニ申シ訳ナイ。ケド、チャコト妹紅サンヲ護ルニハコウスルシカ……!!」

本当に申し訳ない気持ちと悔しさからか、ジェイは左腕の二の腕を強く握りながらそう言う。

「……ジェイさんの事情はよぉわかった。私の仲間がきっとここを特定して、連中を倒してくれる。せやからジェイさんもどうか希望を捨てないでください。」

「……サンキュー……」
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