「私はノゾミ・ナカムラ。よろしくお願いします。」

そんな三人に対し、私もそう自己紹介しながら頭を下げる。

「あぁ、君がにとりと阿号の召喚主で一翔殿とスィンの一人娘か。」

そんな私に対し、リヒテルさんがそう話しかけてくる。

「ってお父さんとお母さんのことを知ってるんですか？」

「あぁ、私は２２年前から一翔殿とスィン……君の両親とは友人同士でな……もっとも、二人の娘である君に会うのはこれが初めてだが………」

「なるほど………」

「ところで、リヒテルさん達はなんでこっちに？」

私とリヒテルさんがそう話をするなか、にとりがそう尋ねる。

「あぁ、それはな……」ﾁﾗｯ

そんなにとりに対し、リヒテルさんはそう答えながら、真剣な表情で阿号の方を見る。

「！『マジンラー』絡みか………」

「あぁ、前におまえが話してたイマジンとホラーの連合軍である組織、『マジンラー』の残党達が『幻想卿』だけでなくこの世界、『ウェズペリア』や他世界にまで侵攻しようとしている動きがあることを察知してな。通信で済ませるような内容でもないから、いざという時の助っ人も兼ねて、こうして直接伝えに来た。」

そんなリヒテルさんの視線に気付いた阿号は真剣な表情でそう言い、対するリヒテルさんも真剣な表情でそう言う。

「が、その様子を見る限りだともう既に……」

「あぁ、奴らの刺客と思われる怪人達と戦ってきたところだ。」

「そのことについて、お父さん達にも伝えなきゃいけないことがあるの。」

「ん？」

真剣な表情でそう言うリヒテルさんに阿号も真剣な表情でそう言うなか、私も真剣な表情でお父さんの方を見ながらそう言った。