呪われし鎧とライダーになろうとする少女

『機動六課』、隊舎・・・

「離せ!俺はカノンを助けにいく!!」

「私だって妹を助けにいきたいよ!でも、事態はそんな簡単なものじゃないの!あなたならわかるでしょ!?」

単独でカノンの救出に向かおうとするクロトに対し、リサはそう言いながら押さえる。

「ッ……」

「それじゃあ、改めて会議に入るけど、フェイト……」

「はい。」

「……カノンを病院から連れ去ったのはヒューイで間違いないのね?」

「……はい……」

クロトがなんとか落ちついたのを確認した後、真剣な表情でそう尋ねる佳奈多に対し、フェイトも真剣な表情でそう答える。

「……そう……」

「ヒューイさん……」

「確か、ティアのお兄さんの相棒だった人だよね?」

「えぇ。兄さんの相棒にして親友。私にとってはもう一人の兄さんのような人よ。」

首を傾げながらそう尋ねるスバルに対し、ティアナは複雑な表情でそう答える。

「そんな人がどうして……」

「あのぉ~。話の腰を折るようで申し訳ないんですが……」

「私達、普通にこの場にいちゃって良いんでしょうか?」

そんななか、偶々、フェイトがツキトに製作を依頼していた『あるもの』を届けにきていたノゾミとセッテは本当に申し訳なさそうにそう尋ねる。

「大丈夫じゃない?二人とも、『Xマジンラー』関連で今は立派な民間協力者だし。」

「はぁ……」

「そうですか(ムギュッ!!)ふぇっ!?」

突然、スバルがセッテの頬を引っ張る。

「ちょっ、スバル!?何やってるの!?」

「いや、あまりにもレリック事件の時とは性格や雰囲気が違うから、本当にセッテなのかなって思って……」

「ふぁなふぃてふなふぁい~!」(離して下さい~!)

「?ねぇ。そのレリック事件の時のセッテと今のセッテってそんなに違うの?」

真顔でティアナにそう答えながら頬を引っ張るスバルにセッテがそう抗議するなか、ナンバーズ時代のセッテを知らないノゾミは偶々、近くにいたエリオとキャロにそう尋ねる。

「まぁ、僕も数回くらいしか会ってないですけど、正直、あの時のセッテさんと本当に同一人物なのかと疑いたくなるくらいです。」

「後から来るセッテさんのお姉さんに当たるチンクさんとウェンディさんにお願いして、レリック事件の時のセッテさんを見てみます?前に記録として映像を残してあるって言ってましたし。」

「……そうしようかな……」

「ノブォフィ!ふぁふへてぇ~!」(ノゾミ!助けてぇ~!)

その後、四年の間に『時空管理局』並びに『機動六課』入りを果たしたチンクとウェンディが来るまでの間、セッテはスバルに引っ張られた。
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