初デートと家出少年
その後の話し合いで彩翔の相手は一翔が、ネスの相手はノゾミがすることになり、カオスファクターについても情報を集めるということになった。
事件の最中に『Xマジンラー』から離反し、合流してきたスカリエッティ、ウーノ、トーレの三人は自分達の知りうる『Xマジンラー』に関する情報提供したことと佳奈多やはやて、リンディやクロノ、レジアスや三提督の尽力によりデスガンの手引きによる脱獄から仮釈放扱いに変わり、スカリエッティとウーノは医者と看護師としてネフィーネの病院に就職、トーレは王国の騎士団に入隊、彼らに保護されていた悠月はフォールテ学園に編入し、貴虎の奮闘により断片化が解け、解放された藤果は『希望の翼』で従業員として雇われることになった。
尚、貴虎は紘汰と共に一旦は自分達の世界へと帰り、時折、紘汰の手を借りて藤果の様子を見にくるようになった。
そして、救出されたサグメはクラウンピースと共にカオリに引き取られることになった。
一週間後・・・
「よっ。トーレ。お帰り~」
「………」
メガリバース事件解決から一週間後、一人暮らしを始めた自分が住むアパートの部屋の前にいた燐を見て、トーレは絶句する。
「……せめて変装くらいしろ……」
パァァァ・・・
「これで良いだろ?」
そう言うトーレに対し、燐はすぐさま能力で紫がかった黒髪に薄紅の瞳、身長155の少女の姿に変わりながらそう言う。
「はぁ……」
そんな燐に対し、トーレはため息を吐きながらも部屋へと上げる。
「とりあえず飲み物は紅茶で良いか?」
「お。サンキュー。」
部屋に上がった後、胡座を掻く燐に対し、トーレはそう言いながら自分と燐、二人分の紅茶を淹れたティーカップをテーブルの上に置く。
「で、裏切り者である私に何の用だ?」
「んーとな。ちょっと今、家出してて……」
「は?」
「だから、暫くは居候させて。」
「ちょっと待て。なんで家出してきたんだ?そして、なんで私の所に?っていうかどうやって私の家を特定した?」
「んーと、一つ目の質問は貞○とか○子が『Xマジンラー』本部に現れたから。だから帰れない。っていうか帰りたくない。」
「……何故、日本のホラー界の二大怨霊が『Xマジンラー』本部に出てくるんだ……」
「あぁ~、なんか加頭と覇道を重点的に追いかけまわしてたから多分、カドゥケウス辺りの仕業だと思う。」
「なるほどな……」
「二つ目の質問はぶっちゃけ他に頼れそうな所が思いつかなかった。」
「……だからって裏切り者の所に来るか?普通。っていうか悠姫はどうした?一緒じゃないのか?」
「悠姫とは別行動で家出中。悠姫曰く『ボクも一緒だとお邪魔だろうし。』だって。」
「……なんだ。その変な気遣いは……」
「んで、三つ目の質問は『希望の翼』以外のギルドで情報を集めて今、ここってん?」
「なんだ?」
「……今でも身に着けてくれてるんだな……それ……」
トーレが今、身に着けている、以前、自分一人で『ウェズペリア』のとある国を観光した際、自作し、土産として渡した、限りなく白に近い淡い色をした三輪の桜が直接咲いた形になっている淡い紅色のヘアピンと同じ桜の花弁を内包した、光や角度によっては虹色に輝く水晶のペンダントを見ながら燐はそう言う。
「……別にいいだろ。そんなのは私の勝手だ……」
対するトーレはそう言いながら立ち上がり、エプロンを着け始める。
「居候させるのは構わないが、問題は起こすなよ。前とは違い、今の私には立場ってもんがあるのだからな。」
「サンキュー♪」
「はぁ……」
(『Xマジンラー』を抜けても、こいつの『お目付け役』は続きそうだな……)
そんなことを密かに思いながら、トーレは二人分の昼食作りに入った。
事件の最中に『Xマジンラー』から離反し、合流してきたスカリエッティ、ウーノ、トーレの三人は自分達の知りうる『Xマジンラー』に関する情報提供したことと佳奈多やはやて、リンディやクロノ、レジアスや三提督の尽力によりデスガンの手引きによる脱獄から仮釈放扱いに変わり、スカリエッティとウーノは医者と看護師としてネフィーネの病院に就職、トーレは王国の騎士団に入隊、彼らに保護されていた悠月はフォールテ学園に編入し、貴虎の奮闘により断片化が解け、解放された藤果は『希望の翼』で従業員として雇われることになった。
尚、貴虎は紘汰と共に一旦は自分達の世界へと帰り、時折、紘汰の手を借りて藤果の様子を見にくるようになった。
そして、救出されたサグメはクラウンピースと共にカオリに引き取られることになった。
一週間後・・・
「よっ。トーレ。お帰り~」
「………」
メガリバース事件解決から一週間後、一人暮らしを始めた自分が住むアパートの部屋の前にいた燐を見て、トーレは絶句する。
「……せめて変装くらいしろ……」
パァァァ・・・
「これで良いだろ?」
そう言うトーレに対し、燐はすぐさま能力で紫がかった黒髪に薄紅の瞳、身長155の少女の姿に変わりながらそう言う。
「はぁ……」
そんな燐に対し、トーレはため息を吐きながらも部屋へと上げる。
「とりあえず飲み物は紅茶で良いか?」
「お。サンキュー。」
部屋に上がった後、胡座を掻く燐に対し、トーレはそう言いながら自分と燐、二人分の紅茶を淹れたティーカップをテーブルの上に置く。
「で、裏切り者である私に何の用だ?」
「んーとな。ちょっと今、家出してて……」
「は?」
「だから、暫くは居候させて。」
「ちょっと待て。なんで家出してきたんだ?そして、なんで私の所に?っていうかどうやって私の家を特定した?」
「んーと、一つ目の質問は貞○とか○子が『Xマジンラー』本部に現れたから。だから帰れない。っていうか帰りたくない。」
「……何故、日本のホラー界の二大怨霊が『Xマジンラー』本部に出てくるんだ……」
「あぁ~、なんか加頭と覇道を重点的に追いかけまわしてたから多分、カドゥケウス辺りの仕業だと思う。」
「なるほどな……」
「二つ目の質問はぶっちゃけ他に頼れそうな所が思いつかなかった。」
「……だからって裏切り者の所に来るか?普通。っていうか悠姫はどうした?一緒じゃないのか?」
「悠姫とは別行動で家出中。悠姫曰く『ボクも一緒だとお邪魔だろうし。』だって。」
「……なんだ。その変な気遣いは……」
「んで、三つ目の質問は『希望の翼』以外のギルドで情報を集めて今、ここってん?」
「なんだ?」
「……今でも身に着けてくれてるんだな……それ……」
トーレが今、身に着けている、以前、自分一人で『ウェズペリア』のとある国を観光した際、自作し、土産として渡した、限りなく白に近い淡い色をした三輪の桜が直接咲いた形になっている淡い紅色のヘアピンと同じ桜の花弁を内包した、光や角度によっては虹色に輝く水晶のペンダントを見ながら燐はそう言う。
「……別にいいだろ。そんなのは私の勝手だ……」
対するトーレはそう言いながら立ち上がり、エプロンを着け始める。
「居候させるのは構わないが、問題は起こすなよ。前とは違い、今の私には立場ってもんがあるのだからな。」
「サンキュー♪」
「はぁ……」
(『Xマジンラー』を抜けても、こいつの『お目付け役』は続きそうだな……)
そんなことを密かに思いながら、トーレは二人分の昼食作りに入った。