「なるほどね……」

『Ｘマジンラー』の前身の組織、『マジンラー』に関する阿号の説明を聞いた後、私はそう言う。

「無論、今の私は完全に『マジンラー』を抜け、『幻想卿』にいた頃はにとりや他の仲間達と共に奴等の残党と戦っていたのだが……まさか、その残党が新たに『Ｘマジンラー』というものを組織し、この世界にも侵攻しようとしているとはな……」

「ごめんね。ノゾミ。私達と『マジンラー』、いや、『Ｘマジンラー』の戦いに巻き込んじゃって……」

そんな私に対し、阿号は真剣な表情でそう言い、にとりは申し訳なさそうな表情でそう言う。

「？なんで謝るの？」

「「え？」」

首を傾げながらそう尋ねる私に対し、阿号とにとりはそうすっとんきょうな声を上げる。

いやいや……

「だって二人は別に悪くないでしょ？にとりは勿論だけど、阿号だって一時期は『マジンラー』の一員だったって言っても、操られてた訳だし……」

「「ノゾミ……」」

「それに今は二人は私の使い魔で大切な家族だもん。今更そんなことで私は二人のことを嫌いにはならないよ……」

呆然とした表情で見てくる阿号とにとりに対し、私は優しい笑顔でそう言う。

「ノゾミ……ありがとうね……」

「……ありがとう……」

「さっ！！それじゃあ、ギルドへ帰ろうか！！」

「うん♪」

「あぁ。」

そうして私達はギルド、『希望の翼』に向かって歩き始める。

(『Ｘマジンラー』……か……)

阿号とにとりと一緒にギルドへ向かって歩くなか、私はふと阿号とにとりとも因縁のある『Ｘマジンラー』のことについて、考える。

なんかこの世界を狙ってるっぽいし、後でお父さん達にも話した方が良いよね。

なんとなくだけど、これから暫くの間は戦っていくことになりそうだし……

あれ？これってもしかしてこの前、彩夏さんが言っていたフラグってやつ？