発動!メガリバース計画

貴虎VS藤果・・・

ガキキキキキキキキキキキキキキキィンッ!!

「やめろ!!藤果……もうやめてくれ!!」

「………」

ソニックアローとソードブリンガーで斬り結ぶなか、貴虎は前回と同じようにそう呼びかけ続ける。

が、藤果はその呼びかけには一切応じず、その太刀筋はどんどん鋭くなっていく。

ガキィィィンッ!!

そんななか、ソニックアローとソードブリンガーはぶつかり合い、鍔迫り合いになる。

「はぁっ!!」

ドカッ!!

「ぐっ!?」

が、藤果はすぐさま貴虎の腹に蹴りを入れてバランスを崩させ、

ズバァァァンッ!!

「ぐはぁっ!?」

ソードブリンガーで斬りつけて吹き飛ばす。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

吹き飛ばした貴虎に対し、藤果は追い討ちをかけようと向かってくる。

「ッ!!」

ズドドドドドォォォンッ!!

が、貴虎はすぐさまソニックアローを構え、五本の光矢を放つ。

ズガガガガガァァァンッ!!

パァァァ・・・

藤果はアップルリフレクターで光矢を防ぐなか、貴虎は自らの意思で変身を解除する。

「これを使うしかないのか……」ガチャンッ!!

貴虎はそう言いながら戦極ドライバーを取り出し、装着する。

そのドライバーのフェイスプレートにはゲネシスコアが取り付けられている。

貴虎は続いて、メロンロックシードとメロンエナジーロックシードを取り出し、解錠する。

『メロン!!』

『メロンエナジー!!』

「変身!!」

『『ロックオン!!』』

『ミックス!!』

『メロンアームズ!!』

『天・下・御免!!』

『ジンバーメロン!!ハハー!!』

パキィィィンッ!!

次の瞬間、貴虎はメロンが輪切りにされた緑の陣羽織が追加されたメロンアームズ・・・ジンバーメロンアームズに変身する。

「!?」

「少しでも早く、必ず君を助ける。だから……今は、我慢してくれ。藤果。」

斬月・ジンバーメロンに変身した貴虎を見て、驚愕する藤果に対し、貴虎はソニックアローとメロンディフェンダーを構えながらそう言う。

「ッ!!はあああぁぁぁーーーっ!!」

「ッ!!」

ガキキキキキキキキキキキキキキキィンッ!!

藤果と貴虎は再びソードブリンガーとソニックアローで激しく斬り結ぶ。

が、先程とは打って変わって藤果の方が徐々に押されていく。

「くっ……はぁっ!!」

シュルルルルルッ!!

藤果は一旦距離を取りながらヘルヘイムの植物を操り、貴虎に向かわせる。

「ッ!!」

ズバババババババババババババババァンッ!!

対する貴虎がソニックアローで植物を斬り裂き、応戦している隙に藤果はクラックを開き、その中へと消える。

ジィィィッ!!

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

『リンゴ!!スカッシュ!!』

「ッ!!」

ズバァァァンッ!!

その直後、貴虎の背後に開いたクラックから藤果が飛び出し、エネルギーを纏わせたソードブリンガーで斬撃を放ってくる。

ズガァァァンッ!!

藤果が放った斬撃は命中し、土煙が舞う。

シュルルルルルッ!!ガキィィィンッ!!

「!?」

が、次の瞬間、土煙の中から投擲されたメロンディフェンダーが藤果の手元からソードブリンガーを弾き飛ばし、

『ロックオン!!』

『メロン!!スカッシュ!!』

『メロンエナジー!!』

「はぁっ!!」

「!?」

ズガァァァンッ!!

続けて、放たれた“ソニックボレー”がアップルリフレクターを吹き飛ばす。

「いくぞ!!藤果!!」

「!?」

『メロン!!スカッシュ!!』

『ジンバーメロン!!スカッシュ!!』

「はぁっ!!」

次の瞬間、土煙から飛び出した貴虎はそう言いながらエネルギーを纏わせた右足で飛び蹴りを放つ体制に入る。

パァァァ・・・

その瞬間、懐に入れていた、一翔から借りた断片化を解くことができる指輪(雪姫製)から光が右足に流れ、纏われる。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

次の瞬間、貴虎はそう言いながら断片化を解く“力”も付与された“無刃キック”を藤果に食らわせる。

「あぁ……っ!?」

パァァァ・・・ドサッ!!

貴虎の断片化を解く“力”が付与された“無刃キック”を食らった藤果は変身が強制解除されながら倒れ込む。

スタッ!!

「藤果!!」

“無刃キック”を食らわせた後、少し遠い位置に着地した貴虎はそう言いながら駆け寄り、片膝を着いて、気絶した藤果を抱き起こす。

「藤果!!しっかりしろ!!藤果!!」

「うっ……貴虎……お坊っちゃま……」

そう呼びかける貴虎の言葉に正気に戻った藤果はそう言いながら目を覚ます。

「よかった……」

「ッ……ごめんなさい……ごめんなさい!!」

そのことに安堵する貴虎に対し、藤果は涙を流しながら何度も謝罪する。

ギュッ・・・

「!?」

「おまえが悪い訳じゃない。だから、謝る必要ないんだ。」

「ッ……」

そう言いながら優しく抱き締める貴虎の胸の中で藤果は涙を流し続けた。
17/34ページ
スキ